米商品先物取引委員会(CFTC)のマイケル・セリグ委員長は20日、暗号資産(仮想通貨)の市場構造を定める「クラリティ法案」の停滞が続く場合、CFTCが既存の権限を使って暗号資産市場の規制体制構築に着手する方針を示した。
取引所規制とオンチェーン金融の環境整備へ
セリグ氏は法案が成立しない場合、CFTCは暗号資産取引所を指定契約市場(DCM)の一種として位置付け、レバレッジ・証拠金取引を認める枠組みを検討するとした。オンチェーン金融についても、開発者が米国内で法令に準拠してサービスを提供できる環境整備を進める方針だ。
さらにCFTCは、米証券取引委員会(SEC)が主導する「Project Crypto」に参画している。セリグ氏によると、この取り組みは暗号資産を証券と非証券に分類する明確な基準を成文化し、現行法のもとで市場参加者に規制上の明確性を提供するものだという。
一方、クラリティ法案は上院で過去1年間にわたり成立が模索されてきたものの、ステーブルコイン報酬や不正金融への対応、公職者によるデジタル資産発行を制限する倫理規定などをめぐり審議が難航している状況だ。
大統領執務室でクラリティ法案の課題を協議
CFTCが法案停滞時の対応方針を示す一方、ドナルド・トランプ米大統領は19日、金融・暗号資産業界の幹部らと非公開で会談し、クラリティ法案について意見を求めた。
ザ・ブロックによると、会談はテクノロジー企業や金融・暗号資産業界の幹部らとの記者会見後、大統領執務室で行われたという。参加者全員は公表されていないが、チェーンリンク共同創業者のセルゲイ・ナザロフ氏は参加を明らかにしている。
ナザロフ氏はザ・ブロックの取材に対し、会合では主にクラリティ法案について議論し、トランプ氏側が参加者から基本的な意見を求めていたと説明した。具体的には、残る論点や支持が必要な上院議員、議会休会後の進め方などが話し合われたという。
また、ナザロフ氏は、戦略的ビットコイン準備金も話題に上ったが、具体的な次の措置について詳細は示されなかったとしている。
上院では9月15日、クラリティ法案に関する最初の手続き上の採決が行われる予定だ。法案が停滞した場合、セリグ氏が示した規制案をCFTCがどのような形で具体化するのかに注目したい。
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