大手暗号資産取引所コインベースのブライアン・アームストロング最高経営責任者(CEO)は20日、米FOXビジネスの番組「Varney & Co(バーニー・アンド・カンパニー)」に出演し、2030年ごろまでにビットコインが30万ドルから40万ドルに達する可能性が高いとの見方を示した。
FOXビジネスの番組ページによると、上院で9月15日に予定されるクラリティ法案の手続き採決を控え、新たな強気相場が来るとの見通しも語った。出演時のビットコインは約7万1,800ドルで、同日の米国株式市場は、ダウ工業株30種平均が寄り付きから300ドル超下落していた。
1週間で21%上昇し7万7,000ドル台へ
価格情報サイトのコインゲッコーによると、ビットコイン[crypto_link coingecko_id=”bitcoin”:は執筆時点で7万7,146ドル。24時間で9.3%、7日間で21.2%上昇した。24時間の値幅は7万1,130ドルから7万7,139ドルに広がっている。

上昇の起点は8月19日だ。米財務省が長期国債の買い戻し規模を1回あたり20億ドルから少なくとも40億ドルへ倍増させると発表し、同日にはトランプ大統領がホワイトハウスでコインベースやリップル、ロビンフッド、クラーケン、ICE(インターコンチネンタル取引所)の幹部と会談した。
急騰は空売りの巻き戻しを伴った。コイングラスの集計では、19日だけでビットコインの売り持ち高27億5,000万ドルが強制決済された。続く24時間にも7億8,320万ドル分のポジションが清算され、うち7億4,770万ドルが売り持ちだった。
20日の現物ビットコインETFには6億630万ドルが純流入し、5月上旬以来の大きさとなった。前日の19日も5億1,700万ドルが流入しており、2日間の合計は11億ドルを超える。
もっとも、2025年10月6日に付けた過去最高値12万6,080ドルからは、なお約39%低い水準にとどまる。
焦点は9月15日の上院採決
CLARITY法案は、大半のデジタル資産を証券と商品のどちらとして規制するかを定める法案だ。上院で審議が滞っており、手続き採決が9月15日に設定されている。この会談でトランプ大統領は、議会に対し「公正な内容」での可決を求めた。
アームストロング氏は番組で、複数の銀行がすでに同法案への支持を表明していると説明した。多くの銀行が新しい権限を得て事業を広げられると認識しているとしたうえで、なお反対する銀行が少数残っているとも述べた。
予想水準までは4倍前後の開き
30万ドルから40万ドルという水準は、現在の7万7,000ドル台から3.9倍から5.2倍にあたる。今回の上昇は、財務省による流動性供給を起点に、空売りの買い戻しと現物ETFへの資金流入が重なって進んだものだ。クラリティ法案そのものは、まだ可決されていない。
アームストロング氏は年内に10万ドルへ届く可能性についても、十分にあるとの見方を示している。こちらは4か月あまりで結果が出る。まずは9月15日の手続き採決が、法案への期待がどこまで価格に織り込まれているかを測る最初の関門となる。
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