ブロックチェーン上のオープンな信用ネットワーク「Morpho(モルフォ)」を支援するモルフォ・アソシエーションは9日、1億7,500万ドル(約281億円)の資金調達ラウンドを発表した。パラダイム、a16zクリプト、Ribbitが共同で主導し、DeFi(分散型金融)として過去最大級のラウンドとなった。
戦略的な参加企業も多彩だ。アポロ・ファンズ、サークル・ベンチャーズ、ヴァンエック、レジャー・キャセイのほか、ウィンターミュート・ベンチャーズ、ハッシュキー、ミラナ、日本のSBIグループ、フランス公的投資銀行のBpifranceなど、10社以上が名を連ねた。
預金110億ドル超、大手取引所や機関が採用
モルフォは、資金の貸し手と借り手を直接つなぐDeFiのレンディング基盤だ。すでに預金額は110億ドル(約1.76兆円)を超えている。
利用者の顔ぶれも厚みを増している。ビットワイズ、ギャラクシー、アンカレッジ・デジタルといった機関投資家、コインベース、クラーケン、バイナンスといった大手取引所、さらにレジャーやトレザー、ビットパンダといった著名ブランドが、モルフォの基盤を採用している。
日本では、円建てステーブルコインJPYCのレンディング市場もモルフォ上で展開されている。
共同創業者のポール・フランボ氏は「金融の真の価値は、時代遅れのインフラや分断されたシステム、搾取的な仲介者によって妨げられてきた」と指摘。余剰資本を持つ者と資金を必要とする者を世界規模でつなぐ、オープンな信用ネットワークを築くと語った。
狙いは「伝統金融のオンチェーン化」
今回の調達の背景には、金融システム全体が急速にオンチェーンへ移りつつあるという潮流がある。機関投資家の規模で、デジタル資産の貸借商品を支えられる、オープンでプログラム可能な信用の仕組みへの需要が高まっている。
モルフォが目指すのは、銀行や資産運用会社、フィンテックを置き換えることではない。これらの金融機関を単一の共有されたネットワーク上で統合する「裏側の基盤」を提供し、利用者により良い条件の信用商品を届けることだという。
調達した資金は、戦略的パートナーとの統合を深め、プログラム可能な信用商品を支えるインフラの開発・強化に充てる。
主導したパラダイムのゼネラルパートナー、フランキー氏は「今後数年で、あらゆる銀行・資産運用会社・年金基金が、オンチェーンの信用市場へのエクスポージャーを求めるようになる」との見方を示した。
レンディングは金融サービスで最大の利益源とされる一方、その基盤は今なお分断され不透明なままだ。今回の大型調達は、その領域をブロックチェーンで再構築しようとする動きが、機関投資家の支持を集めていることを映している。
なお今回は、モルフォ・アソシエーションにとって2021年以降4回目の機関投資家向け調達となる。これまでの出資者には、a16zクリプトやRibbit、コインベース・ベンチャーズ、パンテラ・キャピタルなどが名を連ねている。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=160.35円)



