暗号資産(仮想通貨)リサーチ大手のグラスノードは22日、ビットコインの最新市場レポートを公開した。同社によると、ビットコインはETFへの資金流入やショート解消を背景に、今年最大のポジション変化を見せているという。現在は6万9,000ドル付近の分厚い売り壁に直面しており、ここを突破できるかが今後の焦点になると指摘している。
上昇を後押しする資金流入と相場の底堅さ
この6万9,000ドルの壁に挑む相場を後押ししているのが、米国市場における現物ETFへの資金流入である。6月の流出傾向から一転してプラスに転じた。これに加え、下落リスクへのヘッジやショートポジションが解消されたことが押し上げ要因になったと分析されている。
今回の反発は、新たなレバレッジの積み上がりによる過熱を伴っていない点も特徴だ。また中東情勢の緊迫化による原油高で米国株などが上値の重い展開となる中、ビットコインは底堅い動きを見せた。グラスノードは、悪材料をこなして上昇する市場は売り圧力が枯渇しているサインだと分析している。
マクロ経済の動向も相場の行方を左右する鍵となる。米コアインフレ率が5カ月ぶりに鈍化し、次回の連邦公開市場委員会(FOMC)に向けた政策転換への期待が高まっていると言及。米10年債利回りやドル指数が節目を下抜ければ、相場上昇を阻む足かせが外れるとレポートは指摘している。
大口投資家の動向と今後のシナリオ
オンチェーンデータによると、直近の価格回復を牽引しているのは1,000〜1万BTCを保有する大口投資家層である。一方で中規模層は売りに回っており、買いの広がりには欠けていると指摘する。また、回復初期にアルトコインからビットコインへ資金が集中する現状は、健全なローテーションだという。
現在の価格帯は今後のトレンドを決定づける領域にある。上値には、直近5カ月以内に購入した短期保有者の平均取得単価にあたる6万9,000ドルが控える。反対に下値は、過去の取引が集中する6万3,000ドル付近が需要の厚いサポートラインになるとレポートは指摘する。
今後の見通しについて同社は、6万9,000ドルを明確に突破するまでは依然として弱気相場の中の反発に過ぎないとしている。ETF流入が継続して上抜ければ8万4,000ドルへの道が開ける一方、突破に失敗した場合は再び6万3,000ドルの底値を試す展開になると結論づけている。
グラスノードの指摘通り、現物ETFへの資金流入再開は市場の大きな支えとなる。しかし、個人投資家の動きが鈍い現状では、6万9000ドルの壁を抜けるには材料不足感も否めない。今後の相場は、機関投資家の持続的な買いと、マクロ環境の好転が重なるタイミングが上昇のトリガーになるだろう。
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