米暗号資産(仮想通貨)運用大手ビットワイズは2日、週次のCIOメモを公開し、ビットコイン(
BTC)と金の相関がほぼ6年ぶりの高さに達したと指摘した。マクロ環境が緊迫する局面では、投資家が両者を区別しなくなりつつあるとの見方を示している。
介入の後、BTCと金がそろって上昇
執筆したのは、同社欧州部門のリサーチ責任者アンドレ・ドラゴッシュ氏だ。今週はマット・ホーガンCIOに代わってゲスト筆者を務めた。
起点は8月の債券市場である。10年債と30年債の利回りが上昇するなか、スコット・ベッセント米財務長官が長期債の購入を増やす介入に踏み切った。同氏はこれを、金融抑圧とイールドカーブ・コントロールの新時代に入りつつある兆候だとみている。
介入後の値動きが今回の主題だ。ビットコインは週間で22.4%上昇し、2024年3月以来の大きな上げ幅を記録した。
多くの投資家が見落としたのは、同じ週に金も約5%上昇し、株式が下落していた点だという。ビットコインと金の90日ローリング相関は、ほぼ6年ぶりの高水準へ切り上がった。
前回これほど高かったのは2020年、コロナ危機下で財政・金融の刺激策が相次いだ時期にあたる。同氏は、政府がマクロ環境に大きく介入した直近2回が、そのまま相関のピーク2回と重なっていると指摘した。
株との相関は1年ぶりの低さ
他の資産との関係も変化している。ビットコインとナスダック100の相関は1年ぶりの低水準まで下がった。
ドラゴッシュ氏は、ハードアセットと株式市場の間である種の分離が起きていると述べ、ビットコインは「レバレッジのかかったテック投資にすぎない」という主張は当たらないかもしれないとした。
ドル指数(DXY)との相関は大きくマイナスの領域にある。ドルにとっての逆風が、ビットコインと金にとっての追い風になることを意味する。
もっとも同氏は、ビットコインが金そのものだとは述べていない。金は数千年の歴史を持つ確立された資産で、ビットコインは誕生から20年に満たない新しい技術だ。マクロが市場の関心の中心にない局面では、両者はまったく異なる動きをするとしている。
そのうえで、通貨の減価リスクへの対応が問われる局面では、投資家が金とビットコインをますます区別しなくなっていると分析。最近のビットコインは「金の増幅版」のように見え始めていると表現した。
規模の差も指摘している。金の約30兆ドル市場は中央銀行や政府、機関投資家によって築かれたもので、ビットコインの価格形成をこれまで担ってきたベンチャー資金や暗号資産ネイティブの資金をはるかに上回る。ビットコインがその領域に入るのであれば、はるかに大きな基準に対して評価し直されることになるという。
ドラゴッシュ氏は、投資家はもはや通貨の減価を金でヘッジするかビットコインでヘッジするかを問うておらず、単に両方を使っていると結論づけた。
出典:Bitwise「More Than Ever, Bitcoin Is Trading Like Digital Gold」(9月2日)
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