暗号資産(仮想通貨)のパーペチュアル(無期限先物)市場で、資金の置き場所が変わりつつある。デリバティブ分析サイトのコイナライズによると、7日12時時点の建玉は全体で661億6,000万ドル(約10兆3,381億円)にのぼる。
ビットコイン(BTC)の建玉は250億ドル(約3兆9,065億円)で全体の37.8%。一方、ビットコインとイーサリアム(ETH)を除く銘柄の合計は40.8%を占め、ビットコインを上回った。
建玉上位10に金とスペースXが入る
銘柄別の建玉を見ると、上位の顔ぶれが変わっている。
1位のBTCが250億ドル、2位のETHが142億ドル(約2兆2,188億円)と続き、3位以下はHYPE29億ドル、SOL28億ドル、ZEC19億ドル、XRP12億ドル、BNB8億4,290万ドル、DOGE6億3,930万ドルの順である。
注目すべきは9位と10位だ。
9位のXAUは金に連動する契約で5億5,590万ドル(約868億円)、10位のSPCXはスペースX株に連動する契約で5億2,310万ドル(約817億円)。いずれも暗号資産ではない原資産でありながら、DOGEの6億3,930万ドル(約998億円)に迫る建玉を集めている。

この2銘柄は、ハイパーリキッド上でHIP-3を通じて第三者が展開した市場である。株式やコモディティのパーペチュアルは構想段階の話題として語られてきたが、建玉のデータは実際に資金が入り始めていることを示す。
同じ動きは中央集権型の取引所でも進む。コインベースは9月1日、米国で個別株パーペチュアルを提供するためSECへ2件の届出登録を提出した。ポリマーケットは3日、株式36銘柄を含む87銘柄でパーペチュアル取引を開始している。
ハイパーリキッドが建玉3位、バイビットに肉薄
取引所別に見ると、分散型取引所の存在感が際立つ。
首位のバイナンスは284億ドル(約4兆4,377億円)、2位のバイビットが122億ドル(約1兆9,063億円)。そして3位に入ったのがハイパーリキッドの110億ドル(約1兆7,188億円)である。
バイビットとの差は12億ドルにとどまり、その90.2%の水準に達している。取引所全体の建玉に占める比率は16.6%だ。以下、OKXが71億ドル、フォビが40億ドル、デリビットが22億ドルと続く。

ただし出来高では順位が入れ替わる。24時間出来高はバイナンスが362億ドル、OKXが175億ドル、バイビットが105億ドルで、ハイパーリキッドは40億ドルの4位にとどまる。
建玉では3位、出来高では4位で、しかもOKXとは4倍以上の開きがある。ポジションが積み上がる一方で回転は少ない、という特徴が読み取れる。
ETHが出来高で首位、ZECは回転率4.1倍
銘柄別の24時間出来高では、ETHが151億ドル(約2兆3,595億円)で首位に立ち、BTCの137億ドル(約2兆1,407億円)を上回った。建玉ではBTCがETHの1.8倍あるため、首位が入れ替わる形になる。
3位はZECの78億ドル(約1兆2,188億円)だ。

ZECの建玉は19億ドルなので、出来高を建玉で割った回転率は4.1倍に達する。BTCの0.55倍、ETHの1.06倍と比べると突出しており、短期の売買が集中していることを示す。ZECは4日に1,000ドルの節目を超えており、その値動きが取引を呼び込んだ形だ。
10位にはPONSが7億8,200万ドルで入った。ロビンフッド・チェーン上のトークンローンチパッド「ポンズ」のトークンで、NEARの7億8,110万ドルとほぼ並んでいる。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=156.26円)
