分散型取引所ハイパーリキッドのLIT無期限先物市場で、対照的な2つの大口ポジションが並んでいる。オンチェーン分析ツール「HypurrScan」のデータによると、建玉規模で最大の買い持ちと最大の売り持ちが、それぞれ1,000万ドル前後の含み損益を抱えた状態にある。
LIT
LITは、分散型取引所「Lighter(ライター)」のトークンだ。ハイパーリキッドにとっては競合プラットフォームのトークンにあたる。
最大の買い持ちは含み益1,044万ドル

建玉最大のポジションを持つのは、「maxlong.hl」の別名を持つアドレス(0x9321d811〜)である。LITを500万枚、5倍のクロスマージンで買い持ちしている。
建値は2.6418ドル、建玉評価額は2,365万ドル(約36億7,229万円)。含み益は1,044万3,688ドル(約16億2,149万円)にのぼる。
同アドレスはHYPEも19万枚、10倍で買い持ちしており、建値66.74ドルに対して338万4,168ドル(約5億2,543万円)の含み益を抱える。パーペチュアルDEX関連の2銘柄に買いで賭けている構図だ。
一方でビットコイン(BTC)を40倍、ソラナ(SOL)、ジーキャッシュ(ZEC)、リップル(XRP)をそれぞれ売り持ちしている。ポジション全体の含み益は1,756万7,445ドル(約27億2,752万円)に達する。同アドレスの保有資産は1,582万ドルで、うち1,481万ドルがスポットである。
最大の売り持ちは含み損863万ドル

反対側にいるのが、アドレス0x61ceef21〜だ。LITを253万枚、3倍の分離マージンで売り持ちしている。
建値は1.3044ドル。LITが4.7185ドルまで上昇したことで、含み損は863万3,986ドル(約13億4,051万円)に膨らんだ。建玉評価額は1,193万ドル(約18億5,269万円)である。
清算価格は7.0502ドルで、現在値から約49%上に位置する。3倍の分離マージンで1.30ドルから売った場合、当初の清算価格はこれよりはるかに低かったはずで、証拠金の追加が繰り返されてきたことがうかがえる。
同アドレスの現物保有は、USDCが829万4,883ドル、HYPEが18.43ドル、MAXが4.18ドルの3種類のみだ。LITの現物は保有していない。つまり現物との組み合わせによるヘッジではなく、方向性の売りである。
AVAX、イーサリアム(ETH)、SOL、HYPEについても売り持ちしており、いずれも含み損を抱える。ただし受取ファンディングは28万6,305ドルに達しており、損益分岐点は建値より高い1.41699ドルとなっている。
建玉の18%が上位2ポジションに集中
市場全体の数字も見ておきたい。LIT-USDCの24時間騰落率は13.44%高の4.72ドル、24時間出来高は1億1,067万ドル(約171億8,262万円)である。
建玉は1億9,692万ドル(約305億7,380万円)。上位2つのポジション合計3,557万ドルは、建玉全体の約18%を占める計算になる。
上位20ポジションを見ると、買いと売りがほぼ拮抗している。もっとも資金調達率は0.00028%と低い水準にとどまり、買い方が売り方へ支払う側にある。上昇局面としては過熱感の乏しい数値だ。
LITの値動きは突出している。コインマーケットキャップによれば、直近1か月の上昇率は127.45%。時価総額は11億8,000万ドル(約1,832億円)で暗号資産ランキング55位、24時間出来高は全市場合計で1億8,164万ドル(約282億円)と52.44%増えた。
循環供給量は2億5,000万LIT、総供給量は10億LITで、保有者数は7,650にとどまる。ハイパーリキッド上では、その競合トークンをめぐって最大級の資金が対峙している状況にある。
関連:ハイパーリキッドHIP-3、取引高79%増の32兆円──1社がシェア95%を占有
関連:ハイパーリキッドHYPEの100ドル到達確率67%に上昇──90ドルは83%=予測市場
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.26円)


