英フィンテック大手Revolut(レボリュート)は3日、米通貨監督庁(OCC)から米国の国法銀行免許について条件付き承認を取得したと発表した。設立を計画する「Revolut Bank US, N.A.」は2027年の開業を目指す。同社の顧客数は世界で8,000万人を超える。
預金・融資と暗号資産を同じ銀行で扱う
条件付き承認は免許の交付ではない。レボリュートは今後、FDIC(連邦預金保険公社)から預金保険を、FRB(連邦準備制度理事会)から承認を取得したうえで、OCCの最終承認を得る必要がある。
すべての承認がそろえば、同社は米国の顧客に対し、融資、クレジットカード、1口座あたり25万ドル(約3,882万円)まで保護される預金に加え、ステーブルコインと暗号資産へのアクセスを自社の銀行から直接提供できるようになる。現在は提携先のリードバンクを通じてサービスを展開している。
ここで重要になるのが免許の種類だ。サークル、リップル、パクソス、コインベースなどがOCCから承認を得ているのは国法信託銀行の免許で、カストディや信託業務に限られ、預金の受け入れと融資はできない。
レボリュートが承認を得たのは、預金と融資を扱えるフルバンクの免許である。暗号資産を正面から扱うフルバンクとしては、2026年2月に開業したエレボーなどの先例があるにとどまる。
新銀行の拠点はコネチカット州スタンフォードで、初期資本は約9,500万ドル(約147億円)、従業員は約160人を予定する。レボリュートは米国展開全体にすでに約5億ドル(約776億円)を投じてきた。
8月にユーロ建てステーブルコイン「EURR」を開始
レボリュートは暗号資産分野での動きを加速させている。8月26日には初のステーブルコイン「EURR」の段階的な提供をデンマーク、ポーランド、ポルトガルで始めた。ユーロに連動するEMT(電子マネートークン)で、初期の対象は約200万人にのぼる。
発行体はレボリュート自身ではない。ストライプ傘下ブリッジのルクセンブルク法人ブリッジ・ビルディングが発行し、準備金の管理と償還義務を負う。
提供はイーサリアム上で始まり、レボリュート傘下のRevolut Digital Assets Europeが取扱者となる。
一方、米国で計画するステーブルコインについては、通貨、対応ネットワーク、準備構成、提供時期のいずれも開示されていない。提供には別途の規制上の承認が必要になる。
OCCは8月11日、法令上認められた業務を行う暗号資産企業には国法銀行になる道があるべきだとの見解を示した。ゴールド長官によると、過去18か月間の新規銀行免許の申請は40件にのぼる。
同庁が示した審査中の暗号資産関連案件13件には、Revolut Bank USのほか、クラーケンの親会社ペイワードやワールド・リバティ・トラストが含まれていた。レボリュートの申請は2026年3月で、約半年で条件付き承認に至った形だ。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.26円)


