米新興銀行OpenReserve(オープンリザーブ)は3日、米通貨監督庁(OCC)から国法銀行免許について予備的な条件付き承認を得たと発表した。同社は暗号資産(仮想通貨)分野に投資するa16z cryptoが主導する2,500万ドル(約38億8,000万円)のシードラウンドも同時に公表している。
「決して閉まらない銀行」を掲げる
オープンリザーブが構想するのは、24時間365日動き続ける銀行だ。プログラマブルなコア台帳の上に構築し、トークン化預金とステーブルコインを前提とした連続的な決済を実現するとしている。
創業者のディー・チョーベイ氏はXで、リアルタイム決済、FRB(連邦準備制度理事会)への直接接続、トークン化預金、そしてGENIUS法に沿った決済用ステーブルコインのインフラを構築中だと説明した。
a16z cryptoのガイ・ウォレット氏はブログで、投資判断の背景を整理している。従来の銀行は信用創造ができる一方でオンチェーンにネイティブ対応できず、ステーブルコインは資金を連続的に動かせるが信用創造をしない。オープンリザーブはこの2つを組み合わせる、という見立てである。
同氏はさらに、銀行のコアを「L1のように」構築することで、イーサリアムやソラナがオンチェーン金融の土台となったのと同じ形で、開発者がその上に新しいプロトコルや商品を築ける可能性に触れた。連邦免許銀行だけが提供できる保証を裏付けとしたオンチェーンのボールト展開も視野に入れる。
GENIUS法向けの子会社「ReserveUSD」を計画
OCCへの申請書類には、ステーブルコインのリスク管理、トークン化預金、オンチェーン決済業務が記載されている。GENIUS法関連のステーブルコインサービスを担う完全子会社「ReserveUSD」の設立も申請に含まれ、銀行の拠点はユタ州ソルトレイクシティを予定する。
申請は2026年4月で、約5か月で条件付き承認に到達した。OCCが暗号資産関連の申請を短期間で処理している近年の傾向に沿う速さである。
チョーベイ氏は2012年にマネーライオンを創業し、株式公開を経て2025年にジェン・デジタル(旧シマンテック)へ売却した経歴を持つ。オルタナティブデータを活用した消費者向け融資を手がけ、累計で数十億ドル規模を貸し付けた。
経営陣にはメリルリンチとシタデルでグループCOOを務めたリック・コレイア氏も加わっている。
条件付き承認は免許の交付ではない。オープンリザーブは今後、OCCが課す開業前の条件を満たしたうえで、FDIC(連邦預金保険公社)とFRBの承認を得る必要がある。
OCCは審査結果の開示も進めている。ゴールド長官は申請から120日以内の判断を目標に掲げるが、オランダのフィンテック企業バンクの申請は212日を要して却下され、ゼロハッシュの申請は判断を示さないまま返送された。承認一辺倒ではない。
同じ3日には英レボリュートもフルバンク免許の条件付き承認を取得している。暗号資産を扱う銀行を連邦の枠組みに組み入れる動きが、同時並行で進んでいる。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.26円)


