トロン
TRX創設者ジャスティン・サン氏は22日、分散型金融(DeFi)プロジェクト「World Liberty Financial(WLFI)」を相手取り、カリフォルニア連邦裁判所に提訴したことを明らかにした。トークン凍結やガバナンス権利の剥奪を巡り、両者の対立が表面化している。
15日のガバナンス提案にも反発、トークンロックとバーン条件を疑問視
サン氏はXの投稿内で、保有するWLFIトークン
WLFIが不当に凍結され、ガバナンス投票権を剥奪されたと主張。こうした対応に正当な理由や説明が示されていないと批判し、WLFI側からトークンのバーンを示唆された点にも疑問を呈した。
また同氏は、15日に提示された新たなガバナンス提案についても反発。提案に同意しない保有者のトークンを無期限にロックするほか、アドバイザートークンの10%バーンや初期投資家トークンに2年のクリフと2年のベスティングを課す内容が含まれる点を問題視している。
しかし、サン氏は自身のトークンが凍結されているため、これらの提案に対して賛否を投じることすらできない状況にあると説明。「公平性と透明性を守るための行動だ」として訴訟に踏み切ったと強調した。一方で、トランプ大統領およびその暗号資産(仮想通貨)政策への支持姿勢は変わらないとも述べている。
WLFI側はサン氏の投稿に反論、CEOは「根拠なき訴訟」と批判
サン氏の投稿に対し、WLFI側も即座に反論した。同社CEOのザック・ウィットコフ氏は、サン氏の訴訟を「自身の不正行為から注意を逸らすための試み」と批判し、主張は「完全に根拠がない」と否定。サン氏側に問題があったため、ユーザー保護を目的として必要な対応を取ったと説明し、訴訟の早期棄却を目指す姿勢を示した。
共同創業者のエリック・トランプ氏もXで「この訴訟より馬鹿げているのは、壁にテープで貼ったバナナに600万ドル払うことだけだ」と投稿し、サン氏が2024年にアート作品を高額落札した件を引き合いに皮肉った。
今回の対立の背景には、プロジェクトの運営体制や透明性を巡る問題があるとみられる。サン氏は12日、WLFIトークンのスマートコントラクトに運営側が任意に資産を凍結できるブラックリスト機能が存在すると指摘し、「分散化の対極」と批判。2025年9月に自身のウォレットがブラックリスト登録されたとも主張している。
WLFIを巡っては、これまでも価格急落やステーブルコインの一時的なデペックなど、運営に対する懸念が指摘されてきた。最大規模の初期投資家とされるサン氏が全面対立に踏み切ったことで、プロジェクトの信頼性や今後の運営方針に一層の注目が集まりそうだ。
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