Hyperliquid(ハイパーリキッド)のエコシステムを基盤とする政策提言団体Hyperliquid Policy Center(HPC)と、同ネットワーク上でデリバティブ市場を展開するtrade[XYZ]は26日、商品先物取引委員会(CFTC)に対し、原油・天然ガスなどエネルギー分野の無期限先物を、米国の規制市場で扱えるようにする枠組み整備を求める意見書を共同で提出したと発表した。24時間稼働するオンチェーンインフラを活用し、企業や投資家などの市場参加者がリアルタイムで価格変動リスクを管理できるようにする狙いだ。
中東紛争で週末取引の課題が浮き彫りに
両者は意見書の中で、今年2月末に発生した中東での紛争を事例に挙げている。週末に原油価格が急変動した際、米国の伝統的な先物市場は休場していた。そのため、市場参加者は日曜夜の取引再開まで価格変動のリスクにさらされ続けたと、既存市場の構造的な課題を指摘している。
一方で、米国以外の市場参加者はハイパーリキッドを利用できたと説明。原油に連動する無期限先物を取引することで、既存市場が閉まっている週末でも、リアルタイムでポジションを調整し、価格変動リスクを管理できたという。
また両者は意見書の中で、無期限先物ならではの利点も強調している。満期が存在せずロールオーバーの手間やコストを省ける点や、取引需要が単一のオーダーブックに集中し、流動性の向上やスプレッドの縮小につながる点が、市場参加者のメリットとして挙げられた。
24時間取引に向け5つの規制整備を提言
さらにオンチェーン市場は、取引ごとに証拠金が再評価される仕組みを持つ。銀行の営業日や決済サイクルに縛られず、週末の相場急変時にも即応可能だと両者は主張。こうした商品設計と基盤技術の両面から、無期限先物は既存の先物を補完する役割を果たすと位置付けた。
CFTCは5月、暗号資産を対象とする無期限先物を米国市場で初めて認可した。続く6月には、エネルギー市場における無期限契約などについて意見募集を行った。両者はこの動きを受け、エネルギー分野での無期限先物の実現に向けた5つの具体的な提言を、今回の意見書に盛り込んだ。
- 特定の技術を指定しない、技術中立的で原則に基づいた評価枠組みの採用
- 基本原則を満たす取引所や清算機関による24時間稼働の容認
- 24時間稼働の市場における「営業日」など時間的制約の適用方法の明確化
- 週末も機能する担保として、ステーブルコインやトークン化された担保資産の適格証拠金への認定
- 要件を満たす場合における、取引執行や証拠金管理、清算、決済、記録保持などでのオンチェーンインフラ利用の明確化
HPCは今後も、米国の市場参加者が適切な監督の下でオンチェーンの無期限先物にアクセスできるよう、CFTCとの協議を継続するとしている。
今回の提言は、暗号資産関連インフラを用いて伝統市場の課題解決を図る動きだ。エコシステム内の関連団体による当局への働きかけが進み、枠組み整備が進展すれば、将来的に機関投資家のオンチェーン市場への参入を後押しする契機となる可能性がある。
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