東証スタンダード市場に上場する株式会社HODL1(ホドルワン、旧クシム/証券コード2345)は26日、代表取締役CEOの田原弘貴氏と取締役CSOの田中遼氏の2名から、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)による融資枠の提供を受ける契約を締結した。同日開催の取締役会で決議した。
運転資金の確保と事業継続への懸念緩和が狙い
融資枠は田原氏と田中氏が個人資産から無担保・無保証で提供する。極度額は田原氏が5 BTCと100 ETH(約1億146万3,722円相当)、田中氏が2 BTC(約2,502万2,710円相当)で、合計7 BTCと100 ETH。
同社は2026年2月に社名をHODL1へ変更し、イーサリアム
ETHをデジタル準備資産として長期保有・運用するHODL事業と、イーサリアムエコシステムに資するBUIDL事業の二輪で経営再建と事業転換を進めている。
一方で開示によると、過年度の旧経営陣による会社資産の流出や主要子会社の喪失などで財務基盤が毀損し、事業継続への懸念を抱えている。同社はこの状況を重く受け止め、運転資金の確保と事業継続性に対する市場の懸念の解消に取り組んでいるとした。
借り入れた暗号資産は、原則として借入実行日に国内登録の暗号資産交換業者を通じて円転する予定だ。必要時に運転資金へ転換できる体制を整え、事業継続性に対する市場の懸念を緩和する狙いとしている。
利益相反取引に3つの管理措置を実施
コミットメント期間は26日から2027年8月25日までの1年間。適用金利はビットコイン
BTCが年2.0%、イーサリアムが年3.0%で、返済と利息の支払いは原則として同種の暗号資産で行う。
本契約は取締役2名が当事者となるため、会社法が定める利益相反取引に該当する。同社は透明性の確保として、貸主である2名を取締役会の審議と議決から除外し、署名権者を貸主ではない取締役CFOの竹中大介氏に委任した。
監査等委員会による事前審査も実施した。金利やコミットメントフィーの不徴収、無担保・無保証などを踏まえ、会社にとって合理的な条件であり、一般株主の利益を害するものではないと判断した。同社は本契約について、財務基盤の強化と成長資金の確保に向けた資本政策の一環であり、経営陣自らが事業継続への強いコミットメントを示すものと位置づけた。
もっとも今回設定されたのは、将来の必要に応じて暗号資産を引き出せる融資枠で、契約締結自体が当期の連結業績に与える影響は軽微としている。同社は財務基盤の強化に向けた資本政策を検討・準備中としており、今後はその具体化が焦点となりそうだ。
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※円換算額は25日のCoinMarketCap公表のJPY価格終値を基に算出
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