分散型取引所(DEX)のHyperliquid(ハイパーリキッド)は18日、手動借入(Manual borrows)機能を稼働させたと発表した。HYPE
HYPEとビットコイン(
BTC)を担保として差し入れ、ステーブルコインのUSDCとUSDTを借りられる仕組みで、公式によると初日の借入額は2億6,900万ドル(約420億円)に達した。
ポートフォリオマージンと同じ基盤を使う
同社はXへの投稿で、ポートフォリオマージンと手動借入が同じHyperCoreの基盤を使っていると説明した。無期限先物のDEXとして知られてきた同プロトコルに、担保を預けて借り入れる機能が加わった形になる。
借りたクォート資産には利息が発生し、供給したクォート資産には利息が付く。金利は稼働率(utilization)によって決まる設計である。
公式ドキュメントによると、手動借入を使えるのはManual/StandardアカウントとUnifiedアカウントの利用者に限られる。ポートフォリオマージン(PM)アカウントでは借入が自動化されており、手動借入の操作は無効化されている。
供給する資産の扱いも分かれる。担保となるHYPEとBTCには利息が付かない。一方でUSDCとUSDTを供給した場合は利息を得られるが、手動借入の枠には算入されない。
HYPEのLTVは65%、清算は82.5%から
借入可能額は担保資産ごとのLTV(担保掛け目)で決まる。算式は供給量にオラクル価格とLTVを掛けたもので、複数の担保を差し入れた場合は合算される。
部分清算のしきい値は「(1+LTV)÷2」で算出される。
| 担保資産 | LTV | 部分清算のしきい値 |
|---|---|---|
| HYPE | 65% | 82.5% |
| BTC | 50% | 75% |
ドキュメントが示す例では、1枚40ドルのHYPEを100枚供給した場合の借入枠は2,600ドル。2,000USDCを借りている状態なら、追加で600USDCを借りられる計算になる。
この状態のヘルスファクターは130%である。LTVで加重した担保価値を借入額で割った値で、100%以下になると追加の借入ができなくなる。ただし100%を下回ること自体が清算を引き起こすわけではないと明記されている。
同じ例で清算価格を見ると、ヘルスファクターが100%となるのはHYPEのオラクル価格が約30.77ドルのとき。部分清算のしきい値に達するのは約24.24ドルである。担保価格の下落、追加の借入、担保の引き出し、利息の発生はいずれも清算リスクを高めるとしている。
利息は継続的に発生し、1時間ごとにインデックスされる。借入APYは稼働率に依存する。
なお借入は利用可能な流動性と、アカウント単位およびグローバルの上限に従う。担保が十分にあっても借入が制限される場合があるとしている。清算価格がN/Aと表示されても清算リスクがないことを意味しないとも注意している。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=156.00円)


