ブロックチェーン分析企業のグラスノードは10日、最新の市場レポートを公開した。ビットコインが一時6万ドル付近まで下落するなか、短期保有者の大部分が含み損を抱え、機関投資家の需要も減退している現状を報告し、市場が深い調整局面にあるとしている。
過去4年平均を大きく下回る利益割合、数字が示す市場の冷え込み
レポートによると、直近でビットコインを購入した短期保有者の95%以上が含み損の状態にあるという。短期保有者の供給量における利益割合はわずか3.3%にとどまり、過去4年平均の55%を大幅に下回った。これにより、市場は外部からのショックに対して構造的に脆弱な状態にあると同社は指摘している。
また、7万ドル割れに伴う連鎖的な清算により、市場の過剰なレバレッジポジションは一掃されたという。一方で、損失確定の動向を示すオンチェーン指標は深刻な「降伏(キャピチュレーション)」水準に接近しつつも到達はしておらず、持続的な反発を裏付けるほどの売り尽くしには至っていないとした。
機関投資家の買い後退と今後の焦点
需要面については、米国機関投資家の動向を示すコインベース・プレミアムがマイナス圏に沈んでおり、現物の買い意欲が後退した。さらに、これまで相場を下支えしてきたビットコイン・トレジャリー企業によるビットコイン購入も、6月以降は著しく減少しているという。
オプション市場においても、下落リスクに備えるプットオプションへの需要が急増しており、市場参加者の警戒感の強さが浮き彫りになっている。マクロ経済面では、米ドル指数(DXY)の強さと高い米国債利回りが、暗号資産(仮想通貨)のようなリスク資産に対する継続的な重しになっていると同社は指摘した。
総括として、市場は調整の最終段階に見られる特徴を示しており、各種指標は歴史的な割安水準にあると強調した。一方で、本格的な反発に不可欠な現物需要の回復が依然として確認できておらず、より深い降伏局面へと進行しつつあるのが現状だとレポートは結論づけた。
短期層の投げ売りが最終段階に近づく一方、大口や機関投資家による買い戻しの不在が相場の重しとなっている。底打ちの確認には、レバレッジが一掃された現在の水準から現物需要が明確に回復するか、米ドル高や金利高といったマクロ環境の転換シグナルを見極める必要があるだろう。
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