X(旧ツイッター)のプロダクト責任者ニキータ・ビア氏は15日、株式と暗号資産(仮想通貨)のリアルタイム価格データをタイムライン上に表示する新機能「Cashtags(キャッシュタグ)」を正式にローンチしたと自身のXで発表した。まず米国とカナダのiPhoneユーザーを対象に提供を開始する。
検索するだけで銘柄を自動提案──アプリを離れずにチャートを確認
キャッシュタグの仕組みはシンプルだ。ユーザーがキャッシュタグ($BTCなど)やコントラクトアドレスを検索・投稿すると、Xが対応する株式や暗号資産トークンを自動で提案する。同じティッカーシンボルを共有する複数の銘柄を正確に区別できるため、暗号資産市場で頻発するシンボルの重複問題を解消する狙いがある。
タイムライン上のキャッシュタグをタップすると、その銘柄に関する投稿の一覧とリアルタイムのチャートがアプリ内で表示される。外部サイトや別のアプリに切り替える必要がない。
ビア氏は「キャッシュタグは、金融・暗号資産コミュニティにとって最良の場となるための第一歩にすぎない」と述べた。
カナダではウェルスシンプルと連携──タイムラインから直接取引が可能に
同日、カナダ最大のオンライン証券ウェルスシンプルとのパイロット連携も発表された。カナダのユーザーはキャッシュタグ上に表示されるボタンから、ウェルスシンプルへ遷移して直接取引を行うことができる。ウェルスシンプルも公式Xで「本日から、X上でティッカーをタップするとカナダの投資家はウェルスシンプルに直接つながり取引できる。会話からワンタップで注文入力まで完了する」と投稿した。
なお、X自体が取引の執行やブローカー業務を行うわけではなく、外部パートナーへのリダイレクトという形式を取る。米国向けの取引パートナーは現時点で未発表だ。
ビア氏はWeb版・Android対応およびグローバル展開について「近日中に」実施する予定であることも明らかにした。
1月の構想発表から3か月──「スーパーアプリ化」が具体的に前進
キャッシュタグは、ビア氏が今年1月11日に「Smart Cashtags」として初めて構想を公表し、2月14日に「数週間以内にローンチする」と予告していた機能だ。当初の計画から約2か月遅れとなったが、正式なローンチに至った。
イーロン・マスク氏が推進するXの「スーパーアプリ化」構想にとって、金融データの統合は重要なピースとなる。先月にはXがデジタルウォレット「X Money」の限定アーリーアクセスを4月に開始する方針を示しており、キャッシュタグはその布石と位置づけられる。




