米証券取引委員会(SEC)は18日、暗号資産(仮想通貨)に関わる特定の投資契約を対象とした新規則「Regulation Crypto Assets」を提案した。暗号資産を使った資金調達について、連邦証券法に基づくルールを明確化する狙いだ。
SECは今月10日、新規則案の提案リリースを公表するかどうかを公開会合で審議すると発表したものの、13日に同会合の中止を明らかにしていた。当時は対象範囲や適用条件などの詳細は明らかにされていなかったが、今回の正式提案で2種類の募集免除とセーフハーバーの具体的な内容が示された。
最大約120億円、2種類の募集免除を提案
募集免除のひとつは、4年間で最大500万ドル(約8億円)を募集できる一回限りの「スタートアップ免除」、もうひとつは12カ月ごとに最大7,500万ドル(約120億円)を募集できる「資金調達免除」だ。
どちらの免除制度でも、発行体には投資家への情報開示が求められる。資金調達免除では財務諸表の提供と継続的な報告も必要で、一定の資金調達額に達した場合は財務諸表の監査も必要となる。
なお、これらの免除を利用した証券の募集・販売や一部の流通市場取引については、州証券法上の登録・適格性要件を適用しない規定も盛り込まれた。
「投資契約」から外れるセーフハーバーも
募集時の免除に加え、規則案では「投資契約セーフハーバー」も提案された。発行体が投資契約で約束した本質的な経営上の取り組みを完了・恒久的に終了するなど、所定の条件を満たした場合が対象となる。
ポール・アトキンスSEC委員長は、「こうした枠組みにより、暗号資産の起業家や市場参加者に連邦証券法を遵守するための明確な道筋を提供する」と説明。投資家保護を維持しながら、米国内での資本形成を促す方針を示した。
また今回の規則案について、アトキンス氏は長年セーフハーバーを提唱してきたヘスター・パースSEC委員の構想を反映したものだとして、その取り組みを高く評価した。
SECは現在の法的権限の範囲内でも規制の明確化を進める方針だ。提案段階の規則案は連邦官報へ掲載後、60日間の意見募集を経て内容が検討される。最終規則で募集免除やセーフハーバーの要件がどう定められるかに注目したい。
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