ビットコインには資金が流入してきているが、イーサリアムは流出が止まらず、今年に入ってから最もパフォーマンスの悪い資産に
資産運用会社「Coinshares(コインシェアーズ)」によると、先週(6月24~30日)は全世界の主要な暗号資産(仮想通貨)投資商品は30万米ドル(約4,800万円)の小規模な純資金流出となった。3週連続で流出超過となったが、最初の2週は5億ドル超の流出だったため、大幅な減少といえる。

欧州の仮想通貨運用会社コインシェアーズの週報によると、ブラックロックやフィデリティ、グレースケール、プロシェアース、21シェアーズなどの資産運用会社の仮想通貨投資商品(ETF含む)は、30万米ドル(約4,800万円)の純資金流出となった。

出典:coinshares
前週とは対照的に、ほとんどのプロバイダーで流入額は小幅だったが、これはグレースケールが1.5億米ドル(約240億円)の流出を記録したことで相殺された。
取引量は前週比43%増の62億米ドル(約1兆円)となったが、今年のこれまでの週平均142億米ドル(約2.2兆円)を大きく下回っている。

出典:coinshares
地域別では、米国、ブラジル、オーストラリアが流入超過だった一方で、ドイツ、香港、カナダ、スイスは流出超過となった。

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銘柄別では、イーサリアムは2022年8月以来最大の流出額を記録し、総額6,100万ドル(約98億円)となった。これにより、過去2週間の流出額は1.1億米ドル(約177億円)となり、純流出額の点では今年に入ってから最もパフォーマンスの悪い資産となった。
逆に、ビットコインやマルチアセット型商品は、それぞれ1,000万米ドル(約16億円)、1,800万米ドル(約29億円)の資金流入となった。またビットコインをショートする商品からの流出も420万ドル(約6.7億円)と増加し、センチメントが変わりつつあることを示唆している。
またアルトコインにも幅広く資金が流入し、特にソラナは160万ドル(約2.5億円)の流入となった。
ブロックチェーン株は、今年の仮想通貨に対するポジティブな感情にもかかわらず、今年だけで5.4億米ドル(約871億円)の流出に見舞われている。
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