分散型ビットコインステーキングプロトコルを展開するBabylon Foundation(バビロン財団)は27日、分散型金融(DeFi)プロトコルAaveへの支持を表明し、300万ドル(約4.7億円)相当のUSDTを預け入れると発表した。内訳はAave V3に200万ドル(約3.1億円)、V4に100万ドル(約1.6億円)で、エコシステムへの信頼を資金面で裏付ける動きとなる。
DeFiの協調対応が注目、今後のモデルケースになるか
バビロン財団は今回の対応について「困難な局面でこそ支えることが重要だ」と説明。預け入れで得られる利息はAaveとバビロンの統合インセンティブに再投入される予定で、足元の回復支援と将来的な利用拡大の両面を後押しする狙いがある。
こうした動きの背景には、リキッドステーキング資産「rsETH」をめぐる問題がある。救済活動「DeFi United」を通じた寄付への参加をコミュニティへ呼びかけた。集まった資金は、rsETHの裏付け回復やDeFiの安全性の確保などに充てるとしている。
rsETHをめぐる問題は今月18日に発生した。リキッドステーキングプロジェクトKelp DAOが発行するrsETHに関して、ブリッジの仕組みの不具合を突かれ、LayerZero上の資産保管用コントラクトから152,577 rsETHが不正に引き出された。裏付け資産とのバランスが崩れたことで、エコシステム全体に影響が波及することとなった。
Aaveへの影響も大きい。rsETHは同プロトコル上で担保資産として利用されており、今回の事態により市場の健全性やユーザー資産への懸念が高まった。Aaveのリスク管理チームLlamaRiskは、損失配分の方法次第で同プロトコルの不良債権が約1.2億ドル(約191億円)から約2.3億ドル(約366億円)の幅になる可能性を示していた。
その後、Kelp DAOによる40,373 rsETH(約43,168 ETH相当)の凍結やArbitrumでの30,766 ETHの確保が進み、AaveおよびCompoundでの清算見込み分を合わせると、約87,955 ETH(全体の約54%)が回収可能とされている。一方で、依然として約75,081 ETH(約1.7億ドル、約270億円)の不足が残る見通しだ。
また、Aave DAOではトレジャリーから25,000ETHを拠出する提案が議論されており、コミュニティによる意思決定が進行中だ。回収資金が段階的に戻る見込みであることから、つなぎ資金の活用も視野に入っている。
バビロン財団による資金預け入れ、コミュニティ主導の寄付活動、そしてDAOによる資金支援の検討が並行して進む今回の対応は、DeFiならではの協力体制を示す事例といえる。プロジェクトの垣根を越えた支援が、問題解決に向けて重要な役割を果たしそうだ。
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