暗号資産(仮想通貨)投資家のCBB氏(@Cbb0fe)が4日、X上で2020年から2021年にかけての分散型取引所(DEX)スナイピング体験を詳細に公開し、合計5000万ドル超の利益を獲得したことを明らかにした。兄弟2人だけで運営し、元手4万ドルから始めた1年半の取引記録は、暗号資産市場の黎明期における異例の成功事例として注目を集めている。
※スナイピングとは、DEXで新規トークンが上場される瞬間、プロジェクトチームが「トークンと暗号資産のペア」をプールに追加する取引と同時に購入注文を送り、最安値で大量取得する手法。高速なノードとスマートコントラクト技術で、一般投資家が購入する前に買い占める。
元手4万ドルから2020年8月にユニスワップで初スナイピング
CBB氏によると、2020年8月時点でポートフォリオは5万ドル未満だった。大学でIT教員を務める兄とともに、ユニスワップでの新規トークン上場時に流動性追加トランザクションと同時購入する「スナイピング」を開始した。
主要な成功事例(2020年8-9月):
- YMPL:50 ETH投入 → 60 ETH利益(約3万ドル)
- VIDYA:165 ETH投入 → 159 ETH利益
- 第3弾:460 ETH投入 → 353 ETH利益(13.5万ドル、初の6桁利益)
- CHADS:200 ETH投入 → 675 ETH利益(約27万ドル)
- FRONTIER:800 ETH利益
- LINA:80 ETH利益
- CHARTEX:700 ETH利益
- 9月の総利益:2300 ETH
9月18日のユニスワップエアドロップでは、テスト用に使用していた複数ウォレットが適格となり、1アドレスあたり約2万ドル相当のUNIトークンを受け取り、総額で6桁半ばの利益を確保した。
スマートコントラクト開発とインフラ投資で競争優位を確立
技術的優位性の構築:
- メモリプール監視システム:イーサリアムノードで流動性追加トランザクションを検知し、同一ブロック内で購入を実行
- ループ機能付きスマートコントラクト:アンチスナイプ対策の購入上限を回避
- スレーブコントラクトシステム:ウォレット単位の購入制限を突破
- インフラ最適化:AWS North Virginia(Infura・MetaMask経由のトランザクション集中地点)にノード配置
BSC時代の大規模インフラ(2021年4-6月):
- ノード数:150-200ノード
- AWS月額費用:4万~6万ドル(2021年4月: €40,780.89、5月: €40,091.55、6月: €63,472.44)
- 送信トランザクション数:各ノードから10トランザクション、合計1,500-2,000トランザクション
BSC時代の爆発的利益(2021年2-6月)
主要なスナイピング成功事例:
- BRY(2月16日): 200 BNB投入 → 800 BNB利益(8万ドル)
- MATTER:75 BNB投入 → 2,100 BNB利益
- KPAD:8,300 BNB利益(当時約200万ドル、単独案件で最大利益)
- COOK:HECO→BSC、550 BNB投入 → 3,000 BNB利益
- PINKM:120ウォレットから300万ドル利益、翌日にランボルギーニ・アヴェンタドールSV購入
- 3月の総利益:15,000 BNB
BNB価格推移:
- 2020年8月:$80
- 2021年2月末:$240
- 2021年3月末:$300
- 2021年5月末:$450
8月にEVNトークンのブラックリスト解除で600万ドルの追加利益
2021年8月には、以前ブラックリストに登録されていたEVNトークン保有ウォレットの一部がホワイトリスト化されていることを偶然発見。20以上のウォレットから段階的に売却し、15分間で600万ドルの利益を獲得した。同月にはイーサリアムを3000ドル以上で大量売却し、「自由を確保する」ための資金を固めた。
CBB氏は「200以上のシットコインを10以上の異なるチェーンでスナイピングした。兄と一緒にこの体験を共有できたことは信じられない特権だった」と振り返り、「言葉では表現できないほどの感情とスリルを経験した」と締めくくった。
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※本記事はCBB氏が2025年11月4日にX上で公開した投稿を基に作成しています。同氏は同日のリプライで「5年前の出来事なので時々不正確な部分がある」と述べており、記載内容には記憶に基づく部分が含まれる可能性があります。本記事に記載されている価格および利益額は、2020年8月~2021年8月当時の実際の取引価格です。




