イーサリアムの共同設立者でブロックチェーン開発企業コンセンシスCEOのジョセフ・ルービン氏は7日、The Blockのインタビューに応じ、暗号資産(仮想通貨)および伝統的金融(TradFi)の双方にとって、DAT(デジタル資産トレジャリー)が極めて重要な基本要素であると高く評価した。
AI活用・TradFi流入・量子耐性、イーサリアムの成長を支える複数の追い風を語る
ルービン氏はDATのモデルについて「今後も長く重要であり続ける」と述べ、イーサリアム上ではシャープリンクやビットマインといった企業がすでに同様の取り組みを展開していることを強調した。
ビットマインとの関係についてインタビュアーから問われると、ルービン氏は「直接競合する関係ではない」とし、資本調達などで対話を行っていることを明かした。同氏はDAT同士が競合ではなく共存する形でエコシステム全体の拡大に寄与しているとの認識を示している。
また、ルービン氏は今年4月に発生したKelp DAOのエクスプロイトを例に挙げ、AI活用が分散型金融(DeFi)のセキュリティ向上につながるとの認識も示した。具体的には、AIがソフトウェアのバグを検出・除去し、コードの正しさを論理的・数学的に証明する「形式的に検証可能なパイプライン」の構築を可能にするとしている。
同氏はAI活用という技術の進展により、ソフトウェア技術が「黄金時代」に移行しつつあると強調。脆弱性を突く攻撃者を「自称コンサルタント」に例えながら、イーサリアムは攻撃を経て硬化していく「アンチフラジャイル」な技術であると主張した。
数百兆ドル規模のTradFi資産流入を予測、ETHバーンによるデフレ化にも期待
ルービン氏は今後、数百兆ドル規模の伝統的金融資産がイーサリアムのセキュリティと流動性を求めてDeFiに流入するとの見通しを示している。加えて、膨大な取引量によるETH
ETHのバーンがデフレ化に寄与すると語った。
同氏は量子コンピュータの脅威についても言及し、ビットコイン
BTCが社会的合意に依存せざるを得ない点を指摘する一方、イーサリアムはロードマップの一部として自然に量子耐性へ移行する計画であると述べている。
ルービン氏はインタビューを通じて、DATがイーサリアムエコシステムの成長を支える重要な仕組みであるとの認識を改めて強調した形だ。AIによるセキュリティ強化やTradFiの流入といった追い風が、DATを軸に取り込みつつあるイーサリアムの発展にどう寄与していくのか、今後の動向に注目したい。
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