米ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所に4日、ミームコイン「MOTHER」の購入者による集団訴訟の訴状が提出された。被告は、豪州出身ラッパー兼起業家でイギー・アゼリアの芸名で知られる、アメジスト・アメリア・ケリー氏らとなっている。
MOTHERLANDや携帯料金支払いの説明が争点
訴状では、オンラインカジノ「MOTHERLAND」と携帯通信サービス「Unreal Mobile」での決済の連携が主要な争点として挙げられている。原告側は、MOTHERがカジノ利用や携帯料金支払いに使えると宣伝された一方、実際には継続的な決済用途が確認できないと主張している。
MOTHERは2024年5月28日ごろ、ソラナブロックチェーン上でローンチされた。訴状によると、MOTHERは単なる投機的なミームコインではなく、イギー氏が管理または共同創業した複数の事業で使えるトークンとして宣伝されたという。訴状は、MOTHERを証券として位置づけておらず、請求は消費者保護法違反に加え、過失不実表示や不当利得を根拠としている。具体的には、ニューヨーク州一般事業法349条の欺瞞的商慣行、350条の虚偽広告、過失不実表示、不当利得が挙げられている。
MOTHERLANDについては、プロジェクト関連アカウントが2024年9月、同カジノが11月に公開され、MOTHERによって運営されると告知したとされる。しかし、2025年1月に同カジノが公開された際、賭けやボーナス計算、決済はMOTHERではなくUSDT建てだったとしている。
Unreal Mobileとの連携では、アゼリア氏がMOTHERで携帯電話や月額プランを購入でき、年間最大600ドル(約9.4万円)の節約になると宣伝したとされる。一方で、訴状提出日時点では、同サービス上で継続的かつ公開確認可能なMOTHER決済連携は存在しないと主張している。
市場の支援に関する説明も問題視されており、訴状によると、アゼリア氏はマーケットメイカーとしてウィンターミュート・トレーディングとDWFラボを選定し、自身のMOTHER保有分を両社に移した。DWFラボとの提携発表後、MOTHERは日中で50%超上昇したが、原告側は契約条件やリスクが消費者に開示されなかったと主張している。
MOTHERはローンチから約2週間で時価総額約2億ドル(約313億円)に達したが、その後約99.5%下落し、訴状では時価総額が約100万ドル(約1.6億円)まで低下したとされている。原告側は、2024年5月28日から訴状提出日までにMOTHERを有償取得し、損失を受けた人や事業体を対象に、集団訴訟としての認定を求めている。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=156.3円)




