分散型取引所ハイパーリキッドの予測市場機能「HIP-4(アウトカムマーケット)」が2日、メインネットで稼働していることが確認された。公式Xでのアナウンスは確認されておらず、事前告知なしの「静かなローンチ」となった。2月のテストネット公開から約3ヶ月でのメインネット移行となる。
最初のマーケットはBTC価格予測──YES側77%、取引量は約196万ドル

メインネットで最初に稼働が確認されたマーケットは「5月3日15時にBTCが78,213ドルを上回るか」というバイナリー(二者択一)型のコントラクトだ。日本時間5月3日8時42分時点で、YES側の確率は77%、取引量は約196万ドル(1,960,338ドル)、建玉は約172万ドル(1,716,174ドル)に達している。
トレーダーはYES(上回る)またはNO(下回る)のトークンを購入し、決済時刻にオラクルが確認したBTC価格に基づいて0か1で決済される。例えばYESを0.77で購入した場合、BTCが78,213ドルを上回れば0.23の利益、下回れば0.77の損失となる。レバレッジや清算のリスクはなく、最大損失はポジション購入額に限定される。
ポリマーケット・カルシへの構造的対抗──手数料ゼロと統合マージン
HIP-4の設計には、既存の予測市場プラットフォームへの明確な対抗が組み込まれている。2月の公式発表によると、ポジションの開設(オープン)手数料はゼロで、手数料が発生するのはクローズ・決済時のみだ。ポリマーケットが勝者に最大2%の手数料を課し、カルシが段階制の手数料モデルを採用するのに対し、参入コストを大幅に引き下げている。
最大の構造的優位性は、既存のパーペチュアル先物やスポット取引と同一のマージンアカウントで統合管理できる点だ。BTCのパーペチュアルポジション、スポットのETH保有、そしてHIP-4の予測マーケットのポジションを1つのアカウント内で同時に保有できる。ポリマーケットやカルシでは予測市場専用の資金が必要となるが、ハイパーリキッドではそのすべてを共有する。
コントラクトはハイパーコア上でネイティブに動作し、毎秒約20万件の注文処理能力を持つ既存のマッチングエンジンをそのまま活用する。担保はUSDH(ハイパーリキッドのネイティブステーブルコイン)で完全に裏付けられる。
今後はパーミッションレス展開へ──ビルダーは100万HYPEのステークで市場を作成可能
現在は「カノニカルマーケット」と呼ばれるキュレーション済みのマーケットのみが稼働している。今後の第2フェーズでは、ビルダーが100万HYPE(約4,100万ドル相当)をステークすることで、パーミッションレスにマーケットを作成できるようになる予定だ。ルール違反が確認された場合、ステークはスラッシュ(没収・焼却)される設計となっている。
2月のJinaCoinの報道時点ではテストネット段階だったHIP-4が、約3ヶ月でメインネットに移行した。ハイパーリキッドは2025年10月のHIP-3(株式・コモディティ・為替のパーペチュアル先物)に続き、HIP-4で予測市場という新たな領域に踏み出したことになる。予測市場全体の取引量は2026年に入り月間200億ドル規模に成長しており、ポリマーケット、カルシに加えハイパーリキッドが参入したことで三つ巴の競争が本格化する。
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