医療機関向け経営指導などを手掛ける東証グロース上場のグローム・ホールディングス(8938)は20日、連結子会社4社における暗号資産(仮想通貨)ビットコインの取得方針を決定したと発表した。4社合計で最大4BTC、約4,725万円を上限とし、ドル・コスト平均法で段階的に取得する。
「デジタルゴールド」としての位置付けを評価
同社は取得方針を決めた背景として、暗号資産が投機的資産から新たな資産クラスとしての地位を確立しつつある点を挙げている。特にビットコイン
BTCについては「デジタルゴールド」として、分散型の特性と発行上限が定められた希少性から長期的な価値貯蔵手段として世界的に認識されていると説明した。
現在、多くの企業がビットコイン取得を進めている状況を踏まえ、同社も中長期的な企業価値向上を目的に、子会社4社の現預金のうち事業運営に支障のない余剰資金を暗号資産の取得に活用する方針を固めた。
対象子会社は医療・管理系の4社、各社1BTC上限
取得対象となる連結子会社は以下の4社だ。グローム・マネジメント株式会社、グローム・ワークサポート株式会社、グローム・インターナショナル株式会社、そして福山医療器株式会社である。
各社の投資上限は1BTC。4月20日時点の時価で1BTCあたり約11,814,115円、4社合計4BTCで約47,256,460円(約4,725万円)が上限となる。
4社のうち福山医療器は、グループの医療事業の中核に位置する子会社だ。
ドル・コスト平均法で時間分散購入
購入方法については、急激な価格変動リスクを抑えるため一括購入ではなく「ドル・コスト平均法」を基本とし、今月以降に時間分散で取得を進めるとしている。
ドル・コスト平均法は、価格変動する資産に対して一定金額を定期的に購入する投資手法だ。価格が低い時には多く、高い時には少なく購入することで、平均取得単価を平準化できるメリットがある。暗号資産領域では、ボラティリティの高さを踏まえたリスク分散手法として広く用いられている。
業績への影響は2027年3月期以降に開示
2026年3月期第3四半期決算は売上高15.04億円(前年同期比1.8%増)となった。ただし、持分法適用関連会社の株式譲渡に伴う損失計上により、親会社株主に帰属する四半期純損失は4.82億円となっている。
今回の暗号資産取得による2027年3月期およびそれ以降の連結業績への影響については、今後業績予想の修正等、開示すべき事項が生じた場合に速やかに開示するとしている。
国内BTC保有企業は46,314 BTC、グロームHD子会社は最小規模帯に
JinaCoinの「国内上場企業ビットコイン保有ランキング」によると、4月20日時点で国内上場企業全体のBTC総保有量は46,314.56 BTC(約5,455.7億円)。全BTC供給量の0.2314%を国内上場企業が占めている状況だ。
ランキング首位はメタプラネット(3350)で40,177 BTC、2位ネクソンが1,717 BTC、3位ANAPホールディングス(3189)が1,422 BTC、4位リミックスポイント(3825)が1,411 BTCと続く。元「青汁王子」三崎優太氏が事業開発を主導するエスクリプトエナジー(5721)は6位で296 BTCを保有している。
今回のグローム・ホールディングスの取得計画は子会社4社合計で4BTCと、ランキング最下層のReYuu Japan(1 BTC)や東邦レマック(3 BTC)と同等の規模帯にとどまる。とはいえ、東証グロース上場の中堅企業が子会社単位でBTC取得に踏み切る動きは、国内企業のBTC保有が裾野を広げつつある兆候として注目される。




