ビットコイン(BTC)金融サービスを手がける米上場企業Fold Holdings(フォールド・ホールディングス、ナスダック:FLD)は10日、約4,500万ドル(約72億円)相当のビットコインを売却したと発表した。1 BTCあたり平均約7万1,000ドル(約1,140万円)での売却となる。
資本構成を見直し、財務基盤を強化する一連の取引の一環だ。
債務を完済し、残る資金は成長投資へ
フォールドは、売却で得た資金のうち2,000万ドル(約32億円)をビットコイン担保付き債務の返済に充て、すべての担保付き債務を解消した。残る2,500万ドル(約40億円)は、事業全体の成長施策に回す。
同社は今回の取引により、流動性の強化、月次のキャッシュフロー改善、将来の成長や資金調達の余力拡大が見込めるとしている。月々の現金利払いがなくなる点も、収支の改善につながるという。一方で、ビットコインの財務ポジション自体は引き続き維持するとした。
フォールドは「個人や企業がビットコインを貯め、使うことを容易にする」ことを掲げる、初の上場ビットコイン金融サービス企業だ。フォールドアプリやビットコイン建てのクレジットカード、ギフトカードなどを展開している。今回の財務強化は、とりわけ「Fold Bitcoin Credit Card」の成長を加速させると期待されている。
「短期の価格変動に計画を左右されない」
会長兼CEOのウィル・リーブス氏は「過去1年で社史上最も強力な製品ロードマップを築いた。今後数カ月で新製品を投入する計画だ」とコメント。流動性の増加と債務の削減により、計画を実行する資金と柔軟性を確保したと強調した。
同氏はまた「財務リスクを減らし、バランスシートを強化したことで、短期的な市場の変動が計画の実行を妨げることはなくなった」と述べた。ビットコイン保有企業が価格下落局面で評価損や財務リスクに直面するなか、Foldは保有資産の一部を現金化し、事業の足場を固める道を選んだ形だ。
なお同社は、株主にとって最も高いリターンが見込める場合には、追加のビットコイン売却を行う柔軟性も残すとしている。ビットコインを長期保有する戦略から、保有資産を機動的に活用して事業成長につなげる姿勢への、軸足の移し方がうかがえる。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=160.5円)



