東証スタンダード上場の三ッ星(5820)は24日、定款の事業目的に「暗号資産(仮想通貨)の発行、売買、マイニング、貸借、管理及びそれらに関連する業務」を追加する議案を、6月23日開催予定の定時株主総会に付議すると発表した。キャブタイヤケーブルで国内トップシェアを持つ老舗電線メーカーが暗号資産事業への参入を定款レベルで準備する形となる。
暗号資産に加え発電・電力事業も同時追加──マイニング×発電の布石か
今回の定款変更案では、暗号資産関連の事業目的(第11号)に加えて、各種発電装置の開発・製造・販売(第12号)、電力の売買・供給(第13号)、電気工事の設計施工(第14号)、小型電池の生産・販売(第15号)など、エネルギー関連の事業目的が一括で追加されている。
暗号資産のマイニングは大量の電力を消費するため、発電事業との親和性が高い。発電装置には「バイオマス発電装置、重油発電装置、亜臨界装置、自然エネルギー発電装置等」が列挙されており、自社発電によるマイニング事業を視野に入れている可能性がある。ただし、同社は定款変更の理由を「今後の事業展開の多様化に対応する為」とのみ説明しており、暗号資産事業の具体的な計画については明らかにしていない。
定款への事業目的の追加は、実際に事業を開始するための法的な前提条件を整える行為であり、BTC購入やトレジャリー戦略の発表とは段階が異なる。株主総会で可決されれば6月23日付で効力が発生するが、その後に暗号資産の購入やマイニング設備への投資が実行されるかは現時点で不明だ。
国内上場企業の間では、メタプラネットやリミックスポイントなどBTCトレジャリー戦略を推進する企業が増加しており、JinaCoinの集計では19社が合計46,384BTCを保有している。三ッ星が株主総会後に具体的な暗号資産戦略を打ち出すかどうかが今後の焦点となる。




