金融庁は19日、外国で発行される信託型ステーブルコインを国内でも電子決済手段として取り扱えるようにする内閣府令の改正を公布した。事務ガイドラインとあわせて6月1日から施行・適用される。
判断基準は「相当」から「同等」へ、法制度との厳密な整合性を求める
この改正についてはすでに2月3日から3月5日にかけてパブリックコメントが実施されており、16件の意見が寄せられていた。金融庁はこれらの意見を踏まえたうえで内閣府令を最終化し、今回の公布に至った。
改正のポイントは大きく2つある。1つ目は、日本の法制度と同等の規制が整った外国法令にもとづく信託受益権に対し、新たに電子決済手段としての法的な位置づけを与える点だ。2つ目は、こうした外国の信託受益権を金融商品取引法上の有価証券とみなさないこととし、有価証券規制の対象から外す内容となっている。
また、今回の改正では外国電子決済手段の取扱いに関する判断基準も見直された。これまで外国法令との比較に使われていた「相当する」という表現が「同等と認められる」に改められ、日本の法制度との整合性をより厳密に求める姿勢が打ち出されている。
加えて、外国で電子決済手段を発行する事業者に対しては、具体的な要件も設けられた。日本と同等の外国法令にもとづく届出・登録・免許の取得に加え、償還に必要な資産の適切な管理や公認会計士に相当する資格者・監査法人による監査を受けることが求められる。
このほか、捜査機関から犯罪利用の情報が寄せられた際に取引停止などの措置をとれる体制も必要となる。さらに、金融庁長官の要請に応じて監督に関する報告や資料を提供できる外国当局の監督下にあることも、新たな条件として加わった。
今回の改正により、外国発行の信託受益権型ステーブルコインにも国内での法的な枠組みが整い、取り扱えるステーブルコインの選択肢が広がることになる。ただし「同等性」を軸とした厳格な要件が設けられており、実際にどの外国ステーブルコインが基準を満たすかは今後の運用次第となりそうだ。
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