マイケル・セイラー氏率いる米ビットコイン投資企業ストラテジー(旧マイクロストラテジー、MSTR)は18日、5月11日から17日の期間に24,869BTCを約20.1億ドル(約3,192億円)で追加購入したと発表した。
前週比47倍の購入規模、累計843,738BTCに到達
今回の購入単価は1BTC
BTCあたり約80,985ドル(約12,860円万円)で、これにより累計の平均取得価格は1BTCあたり約75,700ドル(約12,021万円)となった。今回の購入により、同社のビットコイン保有総量は843,738BTCに達した。前週の535BTC(約4,300万ドル)から購入規模は約47倍に拡大しており、1週間の購入額としては4月13〜19日の約25.4億ドル(34,164BTC)に次ぐ規模だ。
今回の購入は、普通株および優先株(STRC)のATMプログラム(株式売却枠)による収入を原資としている。具体的な調達額は以下のとおり。
- STRC:約1,952万株(純調達額約19.49億ドル/約3,095億円)
- 普通株:約43万株(純調達額約8,370万ドル/約133億円)
STRCが全体の96%を占めており、引き続き同社の資金調達の主軸となっている。5月17日時点のATM発行残枠は以下の通りだ。
- MSTR普通株:約263億ドル(約4.2兆円)
- STRC:約175億ドル(約2.8兆円)
- STRD:約40億ドル(約6,352億円)
- STRK:約21億ドル(約3,335億円)
- STRF:約16億ドル(約2,541億円)
合計約515億ドル(約8.2兆円)の発行余力が残されており、前週時点(約535億ドル)から約20億ドル減少したが、今後も同様の大規模買い増しを継続できる態勢だ。
デルファイが指摘するSTRCの構造的リスク
一方で、STRCへの依存度の高さには構造的なリスクも指摘されている。先日デルファイ・デジタルが公開したレポートでは、STRCには年率11.5%の配当負担が伴い、発行認可上限(283億ドル)に到達した場合、STRC配当32.5億ドルにSTRK・STRD・転換社債利息等を加えた年間配当・利息総額は37.6億ドル(約5,972億円)に膨らむと試算されている。mNAV(市場純資産価値)も1.24倍と、普通株発行の損益分岐点に近い水準にある。
8.2兆円規模のATM残枠は依然として強力な買い余力だが、STRCの配当負担が積み上がる速度にも注意が必要だ。同社のビットコイン購入戦略は「BTCが上昇すれば全員が勝つ」構造である反面、停滞・下落局面では普通株主への希薄化圧力が高まる設計となっている。
関連:ストラテジー、約67億円のビットコイン追加購入──購入余力は8.4兆円
関連:ストラテジーのBTC購入戦略に限界か──デルファイ・デジタルがリスクを指摘
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.8円)



