暗号資産(仮想通貨)取引所コインチェックは12日、KDDI株式会社と業務提携に関する契約を締結したと発表した。あわせて、KDDI、auフィナンシャルホールディングス、コインチェックの3社でノンカストディアルウォレット事業を推進する新会社「au Coincheck Digital Assets株式会社」を設立したことも明らかにした。
au PAY内にノンカストディアルウォレット、約3,967万ユーザーが対象に
新会社の中核サービスとなるのは、au PAY内のミニアプリとして提供されるノンカストディアルウォレットだ。au PAYの会員数は約3,967万人にのぼり、これらのユーザーが暗号資産やステーブルコインに日常的にアクセスできる環境の構築を目指す。
従来のノンカストディアルウォレットは、ウォレット作成時のハードルや、取引所からの送金が必要な複雑なUXが課題だった。au PAYという既存の生活インフラ上にウォレット機能を組み込むことで、暗号資産に不慣れなユーザーでもシームレスに利用できる設計を目指している。新会社は2025年12月に組成済みで、代表取締役には笠井道彦氏が就任している。
業務提携の第一弾として、au関連サービス経由でコインチェック口座を開設したユーザーへのキャンペーンが近日中に実施される予定だ。今後はauじぶん銀行やPontaポイントとの連携も検討されており、銀行口座からの直接入金やポイントでの暗号資産購入といった展開が想定される。
KDDIはコインチェックの親会社であるCoincheck Group N.V.(ナスダック:CNCK)への出資も実施しており、資本関係を伴う本格的な提携となっている。
メルカリ、セゾンに続く3件目の大型提携──暗号資産の「生活圏」参入が加速
コインチェックによる大型提携はこの1年で急速に増加している。2025年8月にはメルコインと提携しメルカリアプリ内での暗号資産取引連携を発表、2026年4月にはクレディセゾン(会員約3,300万人)と提携しセゾンカード会員への暗号資産サービス提供を計画している。今回のKDDI提携で3件目となる。
3つの提携に共通するのは、コインチェックが自社プラットフォームの外側にある巨大な既存ユーザー基盤に暗号資産サービスを接続する戦略だ。メルカリ(MAU約2,280万人、2025年Q2時点)、クレディセゾン(約3,300万会員)、au PAY(約3,967万会員)を合わせると、潜在的なリーチは国内人口の大半をカバーする規模に達する。日本の暗号資産口座数は2025年時点で約1,240万口座にとどまっており、これらの提携は未開拓層へのアクセスを一気に広げる可能性がある。
関連:メルコイン、コインチェックと業務提携──2026年上半期にメルカリアプリで多様な暗号資産取引を開始
関連:コインチェック、クレディセゾンと提携──セゾンカード会員向け仮想通貨サービスへ



