暗号資産取引所クラーケンの親会社Payward, Inc.(ペイワード・インク)は7日、Reap Technologies Holdings Limited(リープ・テクノロジーズ・ホールディングス・リミテッド)を買収する最終契約を締結したと発表した。買収額は最大6億ドル(約941億円)で、同社の企業向け決済インフラ拡大に向けた取引となる。
リープの決済機能をPayward Servicesに追加へ
リープが持つカード発行、国際決済、ステーブルコインを使った財務管理の機能は、ペイワードの企業向けインフラ基盤「ペイワード・サービス」に追加される予定である。ペイワード・サービスは暗号資産取引、カストディ、トークン化資産、法定通貨との入出金、デリバティブなどを1つの連携で利用できるB2Bインフラである。リープの買収により、提携先はカード発行、国際決済、ステーブルコインを使った財務管理を既存機能と並べて組み込めるようになるとしている。
リープは、カードネットワーク、伝統金融の決済網、ステーブルコイン決済をAPIベースのインフラに統合しており、法人カードの発行やカードプログラム、国際決済、財務管理を支援する仕組みである。
ペイワードは、リープの既存ライセンスがアジア太平洋地域と米州での展開を加速させる一方、ペイワードが持つEU・米国ライセンスは欧州・米国市場でリープに新たな展開の余地を提供するとしている。両社は中東・北アフリカと中南米の高成長市場に対して、ステーブルコイン決済インフラを広げる構えだ。
リープの共同創業者兼CEOダレン・グオ氏は、ステーブルコインを使ったカード決済が現実世界で大きな用途の一つになっているとの見方を示した。同氏は、世界のステーブルコイン・暗号資産カード市場が年180億ドル(約2兆8,242億円)を超える規模に達していると述べている。
買収は通常の完了条件と規制当局の承認を前提としており、2026年下半期に完了する見込みである。完了後もリープはペイワードのエコシステム内で単独プラットフォームとして運営を続け、ダレン・グオ氏率いる経営陣、ブランド、市場展開の方針を維持する予定だ。
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