DeFiモバイルアプリ「Legend(レジェンド)」の共同創業者兼CEOジェイソン・ホビー氏は13日、約2年間の運営を経て事業を終了すると発表した。同氏はCompound Finance(コンパウンド・ファイナンス)やコインベースの元幹部で、レジェンドは2025年2月にa16zクリプトとコインベースベンチャーズから1,500万ドル(約24億円)を調達していた。
主流ユーザー向けDeFiの試み、規模の壁を越えられず
レジェンドは、アーベ、コンパウンド、ユニスワップなど主要DeFiプロトコルの機能をひとつのモバイルアプリに統合したノンカストディアル型のDeFiアグリゲーターだった。利回り獲得、クロスチェーンスワップ、レンディング、決済をワンタップで実行できるUIを目指し、DeFiに不慣れな一般ユーザーの取り込みを図った。
ホビー氏は「プロダクトは実際のユーザーを獲得した」と述べつつも、「会社が長期的に持続可能な規模には達しなかった」と率直に認めている。アクティブユーザー数やTVLは公表されていない。
注目すべきはホビー氏が残した教訓だ。同氏は「主流ユーザーはプロダクトがオンチェーンかどうかを気にしない。より良い利回り、より速い決済、自分のお金への支配力という成果を求めている」と指摘。「勝つのは暗号資産をうまく説明するプロダクトではなく、暗号資産を完全に隠すプロダクトだ」と結論づけた。
レジェンドのサービスは7月12日に停止する。残高を持つユーザーには期日までの資金引き出しが求められており、毎週メールとプッシュ通知で案内が送付される。新規ユーザーの登録はすでに停止済みだ。
2026年に入りDeFiプロジェクトの閉鎖が相次いでいる。ZeroLend(2月)、Step Finance(2月)、Balancer Labs(3月)、Seamless Protocol(4月)、Code4rena(5月)など20以上のDeFi・NFT・GameFiプロトコルが事業終了を発表しており、市場環境の悪化と収益モデルの脆弱さが業界全体の課題となっている。



