世界最大のビットコイン投資企業として知られる米ストラテジー社は15日、自社が発行した社債の一部を買い戻すと発表した。このおよそ13億8,000万ドル(約2,189億円)に上る買い戻し資金の調達元として、保有するビットコイン
BTCを売却する可能性を示唆している。
額面の約92%でディスカウント取得、資金源にBTC売却も
今回対象となるのは、金利0%で2029年12月に満期を迎える転換社債だ。同社債は2024年11月に総額30億ドル規模で発行されたもので、今回はその半分にあたる額面約15億ドル分が買い戻される。
同社は額面でおよそ15億ドル(約2,378億円)相当の社債について、約13億8,000万ドル(約2,189億円)で買い戻すことで一部の債券保有者と個別に合意した。額面の約92%での買い戻しとなり、ディスカウントでの取得となる。
この資金を確保するため、同社は手元の現金準備金、ATMプログラム(随時売出しプログラム)を通じた株式売却による収益、さらに保有ビットコインの売却益を充てる可能性があると説明した。
同社は5月11日時点で818,869 BTCを保有しており、取得総額は約618.6億ドル(約9.8兆円)、平均取得単価は1BTCあたり約75,540ドルとなっている。これまで借入や株式発行で積極的な買い増しを進めてきた企業だけに、BTC売却を資金源に含めた今回の開示は市場の注目を集めている。
決済は5月19日、買い戻し後も15億ドル分が残存
一連の買い戻し手続きは、一般的な完了条件を満たした上で5月19日ごろに決済される予定だ。買い戻された社債は消却される方針で、手続き後にも2029年満期の同社債は約15億ドル分が未償還の状態で残る。
なお、同社のマイケル・セイラー会長は今月初旬、同社は引き続きビットコインの「ネットアキュムレーター(純買い増し企業)」であるとの方針を示しており、実際に5月11日にも535 BTCを追加購入している。同社CEOのフォン・リー氏も9日、BTC売却はあくまで株主利益に資する場合に限るとの条件を付けている。
同社は今回の発表に将来の見通しに関する記述が含まれており、実際の動向は市場環境などのリスクや不確実性によって変動する可能性があると注記している。
関連:ストラテジー、約67億円のビットコイン追加購入──購入余力は8.4兆円
関連:ストラテジーのビットコイン無限購入戦略に黄信号── デルファイが構造的リスクを警告
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.5円)



