ステーブルコイン「USDT」の発行元として知られるテザー社は20日、ビットコイン特化企業「21キャピタル(XXI)」の株式について、ソフトバンクが保有していた持分を取得したと発表した。これによりテザー社はXXIへの関与をさらに深めることとなる。
ビットコイン保有量世界2位の上場企業
XXIは、ビットコインの蓄積・運用を主軸に、機関投資家や個人投資家向けの教育資料やブランドコンテンツの開発、ビットコイン関連の金融サービスなどを手掛ける企業だ。テザーやソフトバンクなどの支援を受け、2025年にSPAC(特別買収目的会社)との合併を通じて上場した。
市場データサイト「ビットコイン・トレジャリーズ」によると、XXIは43,514 BTC(約5,300億円相当)を保有しており、上場企業としては2番目にビットコインを多く保有している。1位は843,738 BTC(約10兆円相当)を保有するストラテジー社である。
長期的なビットコイン戦略の推進
XXIの支配株主であるテザー・インターナショナルによる今回の株式取得が完了したことに伴い、既存の株主間協定に基づき、ソフトバンク側の代表者はXXIの取締役会から退任した。ソフトバンクはXXIの設立当初から関与し、同社の初期における事業基盤の構築において中心的な役割を担ってきた企業である。
テザー社は発表の中で、今回の株式取得がXXIの長期的なビットコイン戦略の推進や事業基盤構築に向けた継続的な発展を示すものだと説明している。また、XXIがビットコインを中核とする上場企業をゼロから構築するうえで、重要な機会を提供する存在であると確信していると述べている。
今回の移行にあたり、テザー社CEOのパオロ・アルドイノ氏は、世界有数のテクノロジー投資家であるソフトバンクの知見が、XXIの重要な形成期において組織に厚みを与えたと述べている。初期段階の企業には稀な信頼性や規律が同社によってもたらされたとして、その役割を高く評価した。
アルドイノ氏は、テクノロジーやインフラ、金融サービスの分野で多くの企業を支援してきたソフトバンクの参画が、XXIにとって大きな意味を持っていたと評価している。同氏は、ソフトバンクが強固な基盤を残したと語り、テザー社としてその基盤の上に次の章を築くことを楽しみにしているとした。
テザー社による今回の株式取得は、豊富な資金力を背景にビットコインエコシステムでの支配力を強める戦略的な一手だ。ソフトバンクの退任は一つの節目だが、大量のビットコインを保有するXXIの筆頭株主となったことで、テザー社の市場における影響力はさらに強固なものになるとみられる。
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USDT
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※価格は執筆時点でのレート換算(1 BTC=12,281,650円)




