東証スタンダード上場のabc(旧GFA、コード8783)は6日、同日開催の取締役会で暗号資産(仮想通貨)ディーリング事業からの撤退を決議したと発表した。撤退の予定日は7月15日で、保有してきたミームコインを順次売却などで処分する。
ミームコイン主体の保有、会計処理を課題視
同社はこれまで、ニャンマルコイン(NYANMARU Coin、$NYAN)、ワオビット(WOWBIT、$WWB)、ニャンマル・ゴールド・ユーティリティ・トークン($AGF)などのミームコインを主体に、暗号資産を保有・運用してきた。
これらのミームコインは、評価および会計処理に継続的かつ慎重な検討が必要になっていたという。
同社は、今後の事業性や収益性、リスク管理・内部管理体制の維持強化に係るコストなどを総合的に勘案したとしている。そのうえで、経営資源を優先度の高い既存事業や成長分野へ集中させることが最善と判断した。
開始は2024年12月、約1年7カ月での撤退
同事業は、同社の子会社が担ってきた。同社は旧社名のGFA時代の2024年12月3日に事業開始を発表し、2025年1月以降に本格運用を始めていた。今回の撤退は、開始から約1年7カ月での方針転換となる。
開始時、同社はビットコイン(BTC)について、米国でのETF組成や国家による戦略準備資産としての買い上げの兆候を挙げていた。国内でも上場企業のBTC備蓄で企業価値が上昇する例があるとし、事業の意義を説明していた。
この間、株価は大きく下落した。事業開始の発表後、株価は2024年12月に一時899円まで上昇したが、撤退を発表した7月6日の終値は94円だった。高値からの下落率は約9割に達している。

新規取引を停止、業績影響は精査中
今後は、本事業に関する新規投資と新規取引を停止する。保有する暗号資産などの関連資産は、市場への影響や流動性、価格動向を勘案しながら、順次売却その他の方法で処分を進めるとした。
撤退に伴う当期通期連結業績への影響は精査中で、業績予想の修正など公表すべき事項が生じた場合は、速やかに開示するとした。同社は、経営資源を既存の成長事業へ再配置し、採算性の改善と安定した収益構造の構築を図るとしている。
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