ビットコイン・トレジャリー事業を手がける東証スタンダード上場のメタプラネット(3350)は2日、2026年12月期第2四半期に2,823 BTC(ビットコイン)を追加購入したと発表した。総保有量は6月30日時点で43,000 BTCに達し、国内上場企業として最大規模を維持している。
平均取得単価は低下、含み損は約2,500億円規模
当四半期の平均取得単価は1BTC
BTCあたり1,271万2,055円、購入総額は約359億円だった。3月末に40,177 BTCだった保有量は、2,823 BTC増えて43,000 BTCとなった。
今回の取得単価は3月末時点の全体平均を下回った。この結果、保有全体の平均取得単価は1,551万5,598円から1,533万1,542円へと低下している。
一方で、含み損は拡大した。開示によると、6月30日時点の評価額は約4,090億円。累計取得原価の約6,592億円との差である含み損は約2,500億円規模で、前四半期末の約2,000億円から一段と広がった。
BTCイールドは6.6%に回復、インカム事業は減収
経営指標の一つ「BTCイールド」は、当四半期に6.6%となった。前四半期の2.8%からは回復したものの、1年前の129.4%と比べると大きく鈍化している。
BTCイールドは、完全希薄化後の1株あたりビットコイン保有量の増減を示す指標だ。同社は、投資利回りや収益性を示すものではないと説明している。
ビットコイン関連のオプションを活用する「ビットコイン・インカム事業」の売上高は、当四半期に17億4,700万円を計上した。前四半期の29億6,900万円からは減少している。2026年度上半期の累計は47億1,700万円だ。
同社は、この売上高を取得額から差し引いた「実質取得単価」を約1,209万円と説明する。インカム事業がビットコイン取得コストの抑制に寄与しているとの位置づけである。
JinaCoin独自データ:mNAVは0.63倍、国内保有量は首位

JinaCoinの独自集計では、株式市場の評価がビットコイン保有価値を下回る状態が続いている。7月2日時点のmNAV(時価総額÷ビットコイン評価額)は0.63倍で、1倍を下回っている。
mNAVは4月2日時点の0.90倍から一段と低下した。時価総額2,652億円に対し、保有ビットコインの評価額は4,186億円と、保有資産の価値が市場評価を上回っている。
1株あたりでも同様の傾向だ。株価207円に対し、1株あたりのNAV(純資産価値)は327円で、株価がNAVを下回る水準で取引されている。
評価額は7月2日時点で約4,186億円と、開示の6月30日時点(約4,090億円)から上向いた。ビットコイン価格が持ち直したためで、含み損は約2,407億円(−36.5%)とわずかに縮小している。
国内での存在感は突出している。JinaCoinの集計によると、国内上場企業のビットコイン総保有量49,302 BTC(約4,800億円)のうち、メタプラネットが約87%を占める。2位はネクソンの1,717 BTCだ。

資本構成と10万BTC目標への進捗
資金調達面では、当四半期に第27回新株予約権の行使で普通株式527万株を発行した。同社によると、これはmNAVが1.01倍以上という条件を満たした期間に行われたものだという。
6月30日時点の資本構成には、80億円の無利息円建て普通社債、約672億円の外貨建て債務、想定元本総額約236億円のB種優先株式(配当率4.9%)が含まれる。
同社は2026年末までに10万BTCの保有を目標に掲げている。現時点の43,000 BTCは、その目標の約4割にあたる水準だ。
なお、2026年12月期の連結業績予想は、1月26日に公表した内容から変更していない。新株予約権の行使にmNAV条件が組み込まれているため、株価とビットコイン評価額の関係が、今後の資金調達の可否に関わる構造となっている。



