暗号資産(仮想通貨)投資会社のギャラクシー・デジタルと、イーサリアム投資企業のシャープリンクは11日、運用総額1億2500万ドル規模の「オンチェーン利回りファンド」を新たに設立することで基本合意したと発表した。上場企業2社による共同ファンドを通じ、分散型金融(DeFi)などで機関投資家レベルの運用を開始する。
暗号資産の単なる保有から脱却、DeFiを通じてさらなる収益を狙う
新設されるファンドは、今後数週間以内の運用開始を予定している。資金の内訳は、シャープリンクが保有するステーキング済みのイーサリアムから1億ドル(約157億円)、ギャラクシーから2,500万ドル(約39億円)だ。ギャラクシーが投資マネージャーを務め、自社のノウハウで市場での利回り獲得を目指す。
主な運用戦略として、有望なブロックチェーン基盤の金融アプリを活用し、DeFiの流動性プロトコル等へ資金を配分する。発表によると、シャープリンクは中核であるイーサリアムのポジションを維持したまま、手元資本を生産的に活用できる仕組みになっているという。
両社によると、この取り組みは暗号資産を単に保有するだけでなく、積極的な運用へと企業財務の戦略を拡大する狙いがあるという。投資先の選定や監視は、ギャラクシー規定の機関投資家向けの厳格なリスク管理の枠組みに従って実行されるとしている。
上場企業によるオンチェーン運用の新基準
ギャラクシーは2020年以降、数億ドル規模の資金をオンチェーンで運用してきた実績を持つ。同社のマイケル・ノボグラッツCEOは、伝統的金融と同等の厳格さをもって、利回りや流動性へアクセスできるインフラがすでに成熟しているとの認識を示した。
シャープリンクの経営陣も、リスク管理を徹底しつつイーサリアムの生産性を最大化する方針を強調している。両社は本提携を通じて、上場企業の資本が機関投資家水準の規律をもってオンチェーン金融と融合し、株主に超過収益をもたらす実例を作りたい考えだ。
イーサリアム
ETHが“保有する資産”から“収益を生む資本”として扱われ始めた点は重要だ。今回の動きは、オンチェーン運用が機関投資家の標準戦略へ近づいていることを示している。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.0円)




