オンチェーン分析のバブルマップスによると、暗号資産インフルエンサーのAnsem(アンセム)氏に関連するソラナのミームコイン「ANSEM」が6月下旬、700を超えるウォレットへ計940万ドル相当超をエアドロップされた。配布直後、価格は当日中に約40%急騰し、オンチェーン市場で大きな注目と出来高を集めた。
このエアドロップは、アンセム氏がパンプファンで得たクリエイター手数料を保有者へ還元するものだ。同氏は「すでにトークンは十分にある」として新規発行ではなく手数料の配布を選んだと説明しており、保有者を約2万5,000から100万へ増やす狙いを掲げる。
アンセム氏のウォレットが供給の58.7%を保有
ただし、ソラナフロアとバブルマップスのオンチェーン分析は、供給の極端な集中を指摘する。両者によると、トークンのアンセム氏のウォレットは依然として総供給量の58.7%を保有している。
配布自体も上位に偏っていた。約698万ドル相当を受け取った上位7つのウォレットだけで、配布額のおよそ4分の3を占めた。一つの主体が大きな保有を握る構図は、価格を急落させ得るリスクとして指摘されてきた。
上位7ウォレットが536万ドルを売却
その上位7つのウォレットは、すでに536万ドル分を売却した。手元に残るのは162万ドル分で、受け取った直後から大口の売却が始まっている。新規に配布されたトークンに対し、継続的な売り圧力がかかっていることを示している。
ANSEMは6月半ばの登場後に急騰し、市場データでは一時、時価総額が9,000万ドルを超えた。一方で、インフルエンサーの名前を冠したミームコインは初動の急騰後に大幅な下落をたどる例が少なくない。$ANSEMには実用性や開発チームもなく、価格はSNS上の注目と投機的な勢いに大きく依存している。
同名トークンが乱立、コントラクト確認が必須
さらに注意したいのが、ソラナ上に「ANSEM」を名乗る同名トークンが複数存在する点だ。アンセム氏自身も一部を偽物として否定しており、取引する場合は正しいコントラクトアドレスの確認が欠かせない。
クリエイター手数料の還元という仕組みは、利益を抜いて立ち去る従来型の手法とは異なる試みではある。しかし、供給の集中と上位受取人による売却が続く現状は、配布の恩恵が一部に偏りやすいというミームコイン特有の構図を改めて映し出している。
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