米国の調査機関ハリスXは7日、国内有権者2,008名を対象にした暗号資産(仮想通貨)規制に関する調査結果を発表した。この中で、有権者の70%が「米国はすでに明確な暗号資産法案を通過させておくべきだった」と回答し、規制整備の遅れへの不満が幅広い層に共有されていることが明らかになった。
国家安全保障がルール整備を求める最大の動機に
規制整備を求める背景として最も多く挙げられたのが「国家安全保障」だ。56%が「米国外で管理されるデジタル決済システムは国の安全保障を損なう」と感じており、暗号資産の問題が経済の枠を超えた安全保障上の懸念として広く認識されている様子がうかがえる。
調査ではさらに、62%が「米国がデジタル金融のグローバルルールを策定することが重要だ」と答えており、暗号資産規制を単なる国内問題としてではなく、米国の国際的な立場に関わるテーマとして意識する有権者が多いことも明らかになっている。
また、審議中のクラリティ法について中立的な説明を行った上で賛否を尋ねたところ、52%が支持を表明し、反対はわずか11%となった。民主党支持者では支持が反対を48ポイント、共和党支持者では43ポイント、無党派層では32ポイント上回り、60%が「多少不完全でも個別対応より明確な連邦法のほうがよい」との考えを示している。
大手取引所の8割が海外拠点という現実、規制整備を求める声は選挙にも波及
調査では、世界の大手取引所10社のうち8社が米国外に拠点を置いているという実態も示された。この事実を知った有権者の46%が「問題だ」と受け止めており、海外への流出が続く現状が規制整備を求める声を後押ししている。
こうした民意は、2026年の中間選挙にも影響を及ぼす可能性がある。クラリティ法を支持する議員は、反対する議員と比べて有権者からの支持率が20ポイント高くなるとされ、47%の有権者が「支持政党の候補者が反対していても、法案を支持する候補者に投票することを考える」と回答している。
なお、調査では有権者の40%がすでに暗号資産の購入経験を持ち、政治への関心が高い層であることが示されている。党派の壁を越えて規制整備を求める声が広がる中、米国議会が今後どう対応していくかに注目が集まりそうだ。
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