三井物産デジタル・アセットマネジメントは12日、同社が提供するオルタナティブ投資サービス「ALTERNA(オルタナ)」において、大型商業施設「イオン大宮」の底地を対象としたデジタル証券の募集を開始したと発表した。底地とは、借地権が設定された土地の所有権を指し、投資家は建物ではなく土地を保有して借地人から地代を受け取る仕組みだ。底地のデジタル証券化は日本初の取り組みとなる。
イオンリテールと約50年の定期借地権契約、固定賃料で安定収益
投資対象は埼玉県さいたま市北区に所在するイオン大宮の底地(土地のみ)で、鑑定評価額は約86億円、敷地面積は約4万6,475平方メートルだ。賃借人はイオングループ中核企業のイオンリテールで、2026年6月から2076年6月までの約50年間にわたる事業用定期借地権契約に基づき、固定賃料を受け取る設計となっている。
底地投資は建物を所有しないため修繕費用の負担が生じにくく、商業施設の売上状況にかかわらず毎月固定の地代が入る構造だ。予想分配金利回りは年3.4%(税引前)で、10口(10万円分)保有につき毎年500 WAON POINTの優待も付与される。
本商品はセキュリティトークン(ST)として、金融向けブロックチェーン基盤「ibet for Fin」上で発行される。発行口数は35万6,000口、1口1万円で最低投資金額は10万円からとなっている。運用期間は約5年1ヶ月(2031年7月末償還予定)で、状況に応じて最長2076年まで延長される可能性がある。
日本のデジタル証券発行累計額は3,600億円に達しているが、大半は個人投資家向けの不動産STだ。今回の底地のST化は、不動産デジタル証券の対象資産の幅を広げる新たな事例として位置づけられる。
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