日本円ステーブルコイン「JPYC」を発行するJPYC株式会社は6月30日、自動販売機でJPYC決済を体験できる、日本初の実証実験(PoC)を京都市内で始めると発表した。7月に始まる国内最大級のスタートアップカンファレンス「IVS2026」に合わせた取り組みで、ステーブルコインを日常の消費シーンにつなげる狙いがある。
自販機でJPYC決済、4社が連携
この実証実験は、7月から9月までを予定する。利用者は、自身の「HashPort Wallet(ハッシュポート・ウォレット)」を使い、京都発の飲料ブランド「Cheerio(チェリオ)」の自動販売機で、JPYCを使って飲料を購入できる。
設置場所は、京都市内の3カ所からの初期展開だ。行政書士事務所やコインパーキング、酒販店など、日常に近い場所に置かれる。
実証には、役割の異なる4社が参加する。JPYCが円ステーブルコインを発行し、ハッシュポートがウォレットを提供する。INSPAYが自販機向けの決済端末や加盟店システムとの連携を担い、チェリオが実際の消費接点となる自販機と飲料を用意する。
自動販売機は、日本で最も身近で利用頻度の高い決済接点の一つだ。取引所やウォレットの中にとどまりがちなステーブルコインを、現実の支払い手段へと近づける試みと位置づけられる。
IVS会場では半額キャンペーン
この実証に合わせ、JPYCは7月1日から3日に京都で開かれる「IVS2026」に出展する。出展は初日の7月1日限定で、ブース(SA-8)では決済や事業者間取引でのステーブルコインの活用事例などを紹介する。
会場のみやこめっせに設けた特設の自動販売機では、7月1日限定で、対象商品を半額で購入できるキャンペーンを実施する。来場者が、無人小売とステーブルコイン決済を実際に体験できる機会となる。初回利用のハードルを下げ、次世代決済の普及につなげる考えだ。
あわせて、JPYCの岡部典孝代表は7月2日、会場のステージに登壇する。サークルや野村ホールディングスの担当者らとともに、決済か利回りかという分岐点に立つステーブルコインの今後や、現実資産(RWA)のトークン化について議論する予定だ。



