三井物産グループの暗号資産(仮想通貨)発行企業、三井物産デジタルコモディティーズは17日、貴金属価格に連動する暗号資産「ジパングコイン(ZPG)」シリーズについて、パブリック型ブロックチェーンでの展開を開始すると発表した。これまでプライベート型ブロックチェーン「Miyabi」上で発行してきた同シリーズを、イーサリアムL2の「OP Mainnet(OPメインネット・旧オプティミズム)」に拡大する。GMOコインが本日20日12:00より一般利用者向けの取引を開始する。
金・銀・プラチナ連動の3銘柄──1トークン=貴金属1グラム相当
ジパングコインシリーズは、金価格連動の「ジパングコイン(ZPG)」、銀価格連動の「ジパングコインシルバー(ZPGAG)」、プラチナ価格連動の「ジパングコインプラチナ(ZPGPT)」の3銘柄で構成される。各トークン1枚が対応する貴金属1グラム相当の価値(円換算)となるよう設計されている。
GMOコインでは販売所、つみたて暗号資産、貸暗号資産の各サービスに対応し、今回の追加により同社の取扱銘柄は計26種類に拡大する。貸暗号資産ベーシックの初回貸出は5月15日を予定している。
OPメインネット+ファイヤーブロックス──機関投資家グレードのインフラで発行
パブリックチェーンへの展開にあたり、基盤ブロックチェーンにはOP Labsが開発するイーサリアムL2「OPメインネット」を採用した。OPメインネット上にはコインベースのベース、ソニーのソニューム、クラーケンのインクなど50以上のチェーンがOPスタック上で稼働しており、企業向けブロックチェーンとしての採用実績が選定の理由だ。
トークン発行プラットフォームには、世界2,400社以上の金融機関にサービスを提供するファイヤーブロックスを採用。機関投資家グレードのセキュリティ基準と、規制遵守を前提としたポリシー管理機能が評価された。
OPラボのCBOカイル・ジェンキ氏は「日本は規制環境の明確さにおいて、オンチェーン金融で最も注目すべき市場のひとつだ。ジパングコインは、OP Mainnet上で日本の発行体によりローンチされる初の暗号資産だ」と述べた。
今後はソラナにも展開──プライベート×パブリックの二層構成へ
三井物産デジタルコモディティーズは今後、Solanaブロックチェーンへの展開も予定している。同社はソラナについて、VisaによるステーブルコインやJPモルガンによるコマーシャルペーパーのトークン化など企業向け活用事例が広がっているとし、プライバシーやコンプライアンス対応のツールが整備されている点を評価している。
これにより、ジパングコインシリーズはプライベート型ブロックチェーンでの発行とパブリック型ブロックチェーンでの発行を併用する二層構成となる。パブリックチェーン対応により、DeFiをはじめとするオンチェーンサービスとの連携が可能になり、ユースケースの拡大が見込まれる。
ジパングコインは2022年2月にローンチされた日本初の金価格連動型暗号資産で、地政学リスクの長期化やインフレ懸念を背景に、貴金属への投資需要が高まる中での展開となる。




