仮想通貨トレーダー、4つの出口戦略公開──「9月末売却」的中で残る3条件に注目

水澤 誉往
10 Min Read
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Highlights
  • 著名トレーダーDidi Trading氏が「4つの市場撤退条件」公開、BTC15万ドル・ETH1万2,000ドル到達で全資産清算
  • 時限トリガー「2025年9月末全売却」、テクニカルトリガー「200日EMA割れ」、市場過熱指標「Coinbase1位」を設定
  • 「計画なき目標は願望」と強調、エアドロップファーミングで上昇享受しつつリスク回避を推奨

暗号資産(仮想通貨)トレーダーのDidi氏が5日、自身のX(旧Twitter)で市場からの完全撤退を決断する「4つの条件」を公開し、話題を呼んでいる。同氏は2023年のFTX破綻後に策定したこの出口戦略について、「計画のない目標はただの願望に過ぎない」と述べ、明確な基準を持つことの重要性を強調した。

4つの出口トリガー条件

同氏が公開した市場撤退条件は以下の通り。

  1. 価格トリガー:ビットコイン15万ドル、イーサリアム1万2,000ドル到達
    • 両銘柄が同時にこの価格に達した時点で全資産を清算する。現在の価格(BTC約10万ドル、ETH約3,300ドル)から、それぞれ50%、263%の上昇が必要となる。
  2. 時間トリガー:2025年9月末までに全売却
    • 価格に関係なく、2025年9月末時点で保有する全資産を売却する時限的な出口戦略。 ※この期限は既に経過しており、9月30日時点のビットコイン価格は114,408ドル、イーサリアムは4,080ドルだった。その後、11月5日現在まで両銘柄はそれぞれ約12.6%、19.1%下落しており、この時限トリガーの有効性が結果的に示された形だ。
  3. トレンドトリガー:長期サポート割れ
    • ビットコインが長期下降トレンドを形成し、200日移動平均線(200日EMA)または21週移動平均線(21週EMA)を実体で下抜けた場合、即座に撤退する。
  4. 市場過熱トリガー:「コインベース」アプリストア1位
    • 米大手取引所Coinbase(コインベース)のアプリがApp Storeランキングで1位になった時点で、7~14日以内に全資産を清算する。これは過去のバブル相場で個人投資家の過熱を示す指標として機能してきた。

「押し目買い」と「リスク管理」の両立

同氏は投稿で、「現在のサイクルにおいて、さらに20%の上昇を狙って市場に留まり続けることは、リスクとリターンが見合わない」と指摘。一方で、「完全にステーブルコインに移行しながらエアドロップファーミングを行うことが最適戦略」とし、市場の上昇余地を享受しながら下落リスクを回避する手法を推奨した。

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投稿は「欲張らないことが重要。ファーマー(エアドロップ狙いの投資家)は常に勝つ」という言葉で締めくくられ、利益確定のタイミングを明確にすることの重要性を訴えた。

なお、マイケル・セイラー氏やJPモルガンがビットコイン15万ドル、トム・リー氏(ビットマイン会長)がイーサリアム1万2,000ドルを目標価格として挙げており、同氏の価格トリガーは強気派アナリストの予測範囲と一致している。時限トリガーの有効性が結果的に示されたことで、残る3つのトリガー条件も市場転換のシグナルとして警戒が必要だ。

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株式会社jaybe 代表取締役。香川県三豊市出身。2010年4月、株式会社一誠社入社。2011年よりFX取引を開始。2016年3月30日、bitFlyer代表取締役社長・加納裕三氏が出演する動画で仮想通貨に興味を持ち、 1BTC価格47,180円で0.02BTCを購入したことが仮想通貨投資の始まり。2017年11月、仮想通貨投資で身に付けた知識・経験を活かし、自身初のブログ「次男坊の仮想通貨な日」を立ち上げ。2018年4月、JinaCoinの前身である「ジナキャッシュ」開設。2019年10月、収益の安定化に成功し、株式会社一誠社を退職、個人事業主として独立。2020年6月、事業拡大に伴い、株式会社jaybe(法人番号:7470001018079)を創業。 2023年、メディアの名称を「JinaCoin」に変更。月間15万PVを超える仮想通貨情報メディアに成長させる。現在は仮想通貨投資を行う傍ら、仮想通貨の普及活動やマーケットリサーチ等を行なっている。2024年6月、一般社団法人 日本クリプトコイン協会の「暗号通貨認定アドバイザー」資格を取得。仮想通貨投資活動:現物保有・デリバティブ取引・DeFi運用・エアドロップ活動。好きな銘柄:ビットコイン。著書:海外FXのはじめ方完全ガイド。WEB取材:凄腕FXトレーダーへインタビュ ー!vol.8=TitanFX。趣味:投資全般・SEO・読書
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