テザーの時価総額上昇は怪しい|Kaikoレポート

JinaCoinの約束

JinaCoin(ジナコイン)は、株式会社jaybeが運営をおこなうWebメディアです。読者がより賢明な金銭的判断を下せるように努めています。私たちは編集の完全性を厳守していますが、この記事には企業からのPRが含まれている場合があります。ここでは、私たちのビジネスモデルについて説明します。

編集ポリシー

編集ガイドライン

JinaCoinの編集チームは、読者であるあなたに代わって記事を書いています。ここでは、私たちの編集ガイドラインと、私たちがどのようにお金を稼ぐかについての基本情報をご紹介します。

概要

編集部は、読者の信頼を大切にしています。私たちの目標は、読者が暗号資産(仮想通貨)や外国為替証拠金取引(FX)を最大限に活用し、人生のファイナンシャル・ジャーニーをナビゲートできるようにすることです。私たちは、読者に正確で偏りのない情報を提供する責任があり、それを実現するために編集基準を設けています。
私たちは、広告主と私たちの編集対象との間に明確な分離を維持しています。私たちの使命は、読者が経済的な面で最良の決断をするために、最高の情報を提供することです。

主要な原則

正確さ:私たちの編集チームは、コンテンツが私たちの高い基準を満たすように、記事を徹底的に見直し、事実確認を行います。当社は、正確な情報を提供する責任を真摯に受け止めており、編集部が作成した記事に誤りがあったり、誤解を招くような情報を掲載した場合は、訂正や説明を行います。JinaCoinの記事で不正確な情報を見つけた場合は、弊社お問い合わせフォームまでメールでご報告ください。

独立性:私たちは、編集内容が広告主の影響を受けないように、厳格なガイドラインに従っています。編集部は、広告主から直接報酬を受け取ることはありません。記事であれレビューであれ、信頼に足る確かな情報を得ることができると信じてください。

信頼性:編集部は、社内外の専門家に定期的にインタビューを行い、その引用をコンテンツに盛り込んでいます。さらに、社内外の情報源からデータなどを引用しています。すべての引用とデータは、信頼できる評判の高い情報源からのものです。また、外部の出版物からデータやその他の独自情報を引用する場合は、出典を特定し、またはリンクを張ります。

私たちのビジネスモデル

編集部は、広告主から直接報酬を受け取ることはありません。本サイトに掲載されている商品は、私たちに報酬を支払う企業からのものです。この報酬は、例えば、掲載カテゴリー内での掲載順など、本サイトにおける製品の掲載方法および掲載場所に影響を与える場合があります。しかし、この報酬は、当社が公開する情報や、お客様が当サイトで目にするレビューに影響を与えるものではありません。jinacoin.ne.jpは、すべての企業や利用可能なすべての商品を掲載しているわけではありません。私たちのビジネスモデルをについては、こちらで詳細をご覧いただけます。
広告掲載・提携について

Remodalサンプル

テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト


目次

世界最大のステーブルコインの奇妙な点

ブロックチェーン分析企業の「Kaiko」は22日、同社レポートでステーブルコイン「USDT(テザー)」の取引量は、数年ぶりの低水準に落ち込んでいるにもかかわらず、時価総額は史上最高値まで上昇しており「異常である」と指摘した。

関連:テザー社、Q1純利益は約2000億円|総資産は10兆円越え

3月の銀行危機以来、暗号資産(仮想通貨)の取引量と価格は低迷しており、どちらの方向にも強い動きはない。先週末には、日々の取引量が数年ぶりの低水準に落ち込んだ(図1)。

Screenshot 2023-05-22 at 1.17.55 pm
図1 USDT Trade Volume vs. Market Cap
出典:Kaiko

しかし、このような冬の時代にもかかわらず、USDTの時価総額は史上最高値に急速に近づいており、現在の総供給量は829億ドル(約11兆円)となっている。現在、USDTの主な用途は中央集権型取引所(CEX)での取引であり、全取引の半分以上がUSDTで決済されている。DEXでもその優位性は同じだ。

関連:仮想通貨の分散型取引所DEXとは?初心者にもわかりやすく解説!

ではなぜ、CEX・DEXいずれも取引量が激減しているこの冬の時代に、USDTの時価総額が上昇し続けているのだろうか。銀行の破綻や、USDCのデペッグ、BUSDの終了などライバルの失墜がUSDTへの移動を引き起こしたと考えることができる。しかし、Kaikoのデータ(図2)によると、過去数か月間、他のステーブルコインと比較して、USDTの市場シェアが顕著に増加しているわけではない。

関連:USDT・USDC・BUSDの違いは?特徴とメリット・デメリットを解説

Screenshot 2023-05-22 at 13.04.17
図2 Stablecoin Market Share on CEXs
出典:Kaiko

DEXでは、USDTは全ての取引のわずか20%にしか使用されておらず、年初から増加しているものの、同期間に150億ドル以上増加したUSDTの時価総額を説明するには必ずしも十分ではない。

歴史的に取引量の変化はTetherの時価総額の変化と緩やかな相関があり、市場が顕著に活性化する時期には時折急上昇することがあったが、現在ではその相関関係はゼロだ(図3)。

market_cap_corr
図3 USDT Trade Volume /Market Cap Correlation
出典:Kaiko

一方、同じデータをUSDCで見ると、時価総額は取引量と連動して拡大・縮小しており、全体として取引量と時価総額にはきれいな相関が見て取れる(図4)。

Screenshot 2023-05-22 at 1.17.12 pm
図4 USDC Trade Volume vs. Market Cap
出典:Kaiko

USDTの時価総額が上昇している理由は、Tronブロックチェーンの利便性が関係しているかもしれない。USDTの大部分はTron上で発行されており、BinanceやOKXなどのオフショア取引所は、Tron上で発行されたUSDTの最大の残高を保有している。マーケットメーカーやクジラが、ほぼ即時の決済と送金手数料の安さからTronネットワークを好んでいることを示唆している。

結局のところ、USDTの時価総額と取引量にはほとんど相関がなく、一体何がUSDTの時価総額を過去最高に押し上げているのか、はっきりしたことはわからない。

参考

最新情報を逃さないために、GoogleニュースでJinaCoinをフォローしよう!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

元一般企業会社員。現在はトレーダー兼ライター。
株式やFX、仮想通貨デリバティブ、草コイン、ノード運用と色々やっています。

目次