東証グロース上場のコンヴァノ(6574)は13日、グループが保有する暗号資産(仮想通貨)の売却を8月10日付で完了したと発表した。売却の実行に伴う売却損は約2億9,800万円となる。
売却損は約2億9,800万円、2027年3月期2Qに計上
同社は7月24日付の「保有する暗号資産の売却方針に関するお知らせ」で、グループ保有の暗号資産を種類を問わず全量売却する方針を決定していた。今回の開示は、この方針に基づく売却が8月10日をもって完了したことを伝えるもので、売却損益は2027年3月期第2四半期連結会計期間に計上される。
同社によると、今回の売却は暗号資産の価格変動による財務面への影響を抑制し、財務体質の安定化と資本効率の向上を図る目的で実施した。
優待分と担保提供分は対象外、代物弁済なら返還は生じず
売却の対象から外れたのは2つある。株主優待制度に基づく優待品の交付に充当する分は、引き続き保有する。
もう1つが担保として提供中の分だ。その一部は、被担保債務の完済に伴って同社に返還された場合、7月24日付で公表した売却方針に従って売却する。ただし当該被担保債務について代物弁済、すなわち担保提供中の暗号資産をもって弁済に充てることがなされた場合には、同社への返還は生じない。
被担保債務の内容や規模について、今回の開示に記載はない。
3か月めどが2週間半、21,000BTC計画からの完全撤退
7月24日の方針決定時、同社は同日から概ね3か月以内を目途に売却を完了させるとしていた。実際には約2週間半で終えたことになる。売却対象の帳簿価額は、2026年3月31日時点のグループ合算で87億6,674万2,000円だった。
同じ開示では、売却対象が前会計年度末に時価評価を行って評価損益を計上済みであるため、売却の実行が当期業績に与える追加的な影響は軽微になるとの見通しも示されていた。今回の売却損は、この時価評価に基づく帳簿価額を起点とした差額にあたる。
JinaCoinのコンヴァノ企業データによると、7月24日時点の同社のビットコイン保有量は762.68 BTC、平均取得単価は1,619万3,000円だった。取得時から同日までの未実現損益は約42億円のマイナスで、このうち3月末までの下落分は前期の評価損として処理済みとなる。
同社が初めてビットコインを取得したのは2025年7月22日。同年10月には中期財務戦略「シン・コンヴァノ 21,000 ビットコイン財務補完計画」を策定したが、11月21日には最大21,000BTCの保有方針を撤回している。2026年5月にはBTC戦略を主導した取締役の退任が発表された。
今回の完了により、優待充当分と担保提供中の分を除き、同社グループの暗号資産保有は解消された。
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