世界最大の予測市場プラットフォームPolymarket(ポリマーケット)とブロックチェーン業界標準のオラクルプラットフォームChainlink(チェーンリンク)は12日、予測市場の決済精度向上を目的とした提携を発表した。
数百の暗号資産ペアでリアルタイム取引が可能に
ポリマーケットのチェーンリンク統合はPolygon(ポリゴン)メインネット上で既に稼働開始。数百の暗号資産取引ペアを含む資産価格の安全でリアルタイムな予測市場を実現している。
統合の核心は、チェーンリンク・データ・ストリームス(低遅延の検証可能なオラクルレポート)とチェーンリンク・オートメーション(自動化されたオンチェーン決済)の組み合わせだ。この仕組みにより、ビットコイン価格予測などの資産価格市場で事前設定された日時に従った瞬時決済が可能となる。明確な解決策がある確定的市場に加えて、両社はより主観的な質問を扱う予測市場でのチェーンリンク活用も検討中で、社会的投票への依存削減と決済リスク最小化を目指している。
「暗号学的真実による世界」の実現へ
チェーンリンクの共同創設者セルゲイ・ナザロフ氏は今回の提携意義を次のように語った。
「市場結果が高品質データとオラクルネットワークからの改ざん耐性計算によって解決されるとき、予測市場は世界が信頼できる信頼性の高いリアルタイム信号へと進化する。この提携は暗号学的真実によって支えられた世界への決定的な一歩だ」
チェーンリンクはDeFiで約100兆円相当の総価値を保護し、数千兆円の取引価値実現の実績を持つ。独立した企業級ノードオペレーターの分散ネットワークが支える同プラットフォームは、単一障害点を排除してアプリケーションの確実な動作を保証している。
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2020年開始のポリマーケットは、世界中の信頼できるリアルタイム情報源として急成長。最近ではCFTC認可の取引所・清算機関QCEXを1億1,200万ドルで買収完了し、米国市場復帰への道筋を築いた。2025年には政治、時事問題、ポップカルチャーなど幅広い分野で数十億ドルの予測が実行され、機関・個人・メディアがニュース報道や将来予測に活用している。