暗号資産取引所に銀行並みの詐欺対策義務──韓国国会が法改正を可決

韓国が海外仮想通貨取引所27社のサイト遮断、日本の無登録業者リストと照合
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ヤマダケイスケ
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Highlights
  • 12日、韓国国会が「通信詐欺被害返還法」改正案を可決。暗号資産取引所への規制強化が実現
  • 銀行と同水準のボイスフィッシング防止義務が課され、支払い停止や被害返還支援も対象に
  • 暗号資産取引所が被害資産を売却し現金支給する手続きも導入、取引経験の乏しい被害者にも配慮

韓国金融委員会(FSC)は12日、韓国国会が暗号資産(仮想通貨)取引所に対して、ボイスフィッシング防止および被害救済義務を課す「電気通信金融詐欺被害防止および被害資産返還に関する特別法(通信詐欺被害返還法)」の改正案を本会議で可決したことを発表した。

暗号資産取引所に銀行と同等の義務、取引目的確認・常時監視・支払停止が必須に

近年、犯罪者が盗み出した現金を暗号資産に変換して資金洗浄を行うなど、ボイスフィッシング犯罪の手口は高度化している。しかし、これまで韓国の暗号資産取引所には犯罪対応の法的義務がなく、暗号資産分野は事実上犯罪の抜け穴となっていた。

こうした背景から韓国国会では2月25日、金泰鎬議員ほか11名がロマンス詐欺をはじめとした新たな詐欺手口にも対応できるよう、通信詐欺被害返還法の一部改正法律案を提出。26日に政務委員会へ送られ、審査が開始された。

改正案の柱となるのが、暗号資産取引所へのボイスフィッシング犯罪防止の義務付けだ。銀行や証券会社など一般金融会社と同水準の義務を課すとしており、取引目的の確認から疑わしい資金の常時監視や口座の支払い停止、さらには被害者への財産返還支援に至るまで、一連の対応を暗号資産取引所に求める。

さらに暗号資産取引所は、2025年10月から運用が始まった「ASAP(ボイスフィッシング情報共有・分析AIプラットフォーム)」にボイスフィッシング疑い取引の関連情報を共有することも義務付けられる。

被害救済の対象が「暗号資産」にも拡大、改正法は2026年10月に施行予定

また、被害救済の面でも大きな制度改善が図られた。これまで救済対象となる資産が「現金」に限定されていたのに対し、改正案は救済対象を「暗号資産」にまで拡大。犯罪過程で暗号資産が関与するすべてのケースで被害者が救済を受けられるよう制度が整えられた。

加えて、暗号資産の取引経験が乏しい被害者への配慮として、被害者が希望する場合に暗号資産取引所が当該資産を売却し、現金(売却代金)として支給できる手続きが新たに設けられている。

改正法は公布から6か月後の2026年10月に施行される予定で、FSCは施行前までに詳細な基準や手続きを含む下位法令の整備を完了させる方針だ。FSCはボイスフィッシングの手口の変化を今後も注視しながら制度の不備を見直し、金融消費者の保護に努める考えを示している。

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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