ビットワイズ、スイ現物ETFを米SECに申請──ステーキング報酬も組み込み

伊藤 将史
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Highlights
  • ビットワイズが18日、スイ現物ETFを米SECへ申請
  • ETFはスイ保有に加え、ステーキング報酬を信託資産に反映する設計
  • カストディーはコインベース、管理・名義書換・現金保管はBNYメロン

米暗号資産(仮想通貨)運用大手のビットワイズは18日、暗号資産Sui(SUI/スイ)を対象とした現物ETF(上場投資信託)「Bitwise Sui ETF」の登録届出書(Form S-1)を米証券取引委員会(SEC)に提出した。

ビットワイズのアルトコインETF展開に新たな動き

SECの公開資料によれば、「Bitwise Sui ETF」は、投資家に対してスイの市場価値への直接的なエクスポージャーを提供することを主目的としている。最大の特徴は、副次的な投資目標として「ステーキング」による追加収益の獲得を掲げている点だ。

届出書によると、同信託は保有するスイの一部または全部を、ビットワイズが選定したステーキング・エージェントを通じてバリデーターに委任(ステーキング)する。これにより発生した報酬は、一定の経費を差し引いた後、信託資産に加算される仕組みとなっており、株主に対して価格上昇分以外の付加価値を提供することを目指している。

なお、ステーキングによって生じる追加報酬のうち、12%が「ステーキング費用」として、ステーキング・エージェントやビットワイズへの報酬として差し引かれる予定だ。

本ETFの運営を支えるサービスプロバイダーは以下のとおり。

  • カストディアン(資産保管): コインベース・カストディが担当。秘密鍵を物理的に隔離された「コールドストレージ」で安全に管理する。
  • 事務・会計・現金保管:BNYメロンが、管理者、名義書換代理人、および現金カストディアンを務める。
  • マーケティング:フォアサイド・ファンド・サービスが、購入・償還注文の確認やマーケティング資料の審査を担当する。

ビットワイズはすでにビットコインおよびイーサリアムソラナXRPなどの現物ETFも手掛けており、今回のSui ETFの申請は、同社のアルトコインETFラインナップをさらに拡充する動きとなる。

なお、本ETFの承認時期やティッカーシンボル、管理手数料については、今後の修正届出書で明らかにされる見通しだ。

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2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
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