アーサーヘイズ氏、ビットコイン価格は7万ドルを底値に反発と予測

伊藤 将史
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トランプ大統領の金融政策が仮想通貨市場に与える影響|ビットコインが100万ドルに達するシナリオにも言及

暗号資産(仮想通貨)取引所「BitMEX(ビットメックス)」の共同創業者アーサー・ヘイズ氏は4日、自身のブログ「Crypto Trader Digest」で、ドナルド・トランプ大統領の金融政策が仮想通貨市場に与える影響について、自身の見解を明らかにした。

同氏は、仮想通貨市場は未だ強気相場(bull cycle)にあるが、世界の金融市場は近々深刻な下落相場を迎え、ビットコイン価格は7万ドルまで低下する可能性があると予測。また、ドナルド・トランプ大統領の金融政策を予測したうえで、ビットコインが100万ドルに達するシナリオについても言及した。

トランプ政権ではイーロン・マスク氏が率いるDOGE(政府効率化省)によって大規模な支出削減策が進められているが、「トランプは政府の支出削減によって景気後退を引き起こし、FRBのパウエル議長に利下げや量的緩和の再開、紙幣の新規発行といった金融政策の実行を促している」という。

ヘイズ氏は、米ドルの新規発行が仮想通貨市場に与える影響について、パンデミックの間(2020~2022年)に約4兆ドル(約592兆円)の紙幣が発行され、ビットコインの時価総額が約24倍に上昇した例をもとに試算も公表している。今後数年間に米国で3.24兆ドル(約482兆円)の紙幣が発行されると予測したうえで、「パンデミック時よりもビットコインの時価総額がはるかに大きくなっていることを考慮しても、10倍(になる)」。これが、「トランプの在任期間中にビットコインが100万ドルに到達するための方法」を尋ねる人への回答だという。

また、「景気後退の懸念によって引き起こされる米国株式市場の深刻な調整が近づいている」と警鐘を鳴らし、すべてのリスク資産が大きな打撃を受けて、ビットコインも前回相場の最高値である7万ドルまで下落する可能性があると予測。
ただし、ヘイズ氏自身は「(仮想通貨市場は)まだ強気サイクルの中にあると確信」しており、「ビットコインが100万ドル以上に上昇する前に、私たちはレバレッジをかけずに、下落時に慎重に少しずつ買いを入れることになる」という「取引戦術(Trading Tactics)」にも言及した。

ヘイズ氏は「政治家には政治家の仕事をさせて、私たちは自分たちの道を歩いてビットコインを購入しましょう」という文章でブログを締めている。価格予測が当たるのかは誰にもわからないが、仮想通貨業界に大きな影響力を持つ人物の発言として注目しておこう。

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2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
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