2026年3月30日〜4月4日の暗号資産(仮想通貨)業界は、ソラナDEX大手ドリフトの大規模ハッキングが市場に衝撃を与えた一週間となった。国内ではJPXによるTOPIX新規追加ルールの改定が注目を集め、メタプラネットのBTC大量購入も続いている。主要ニュースを振り返る。
ソラナDEXドリフトで約456億円のハッキング被害──北朝鮮関与の指摘も
ソラナ
SOLチェーン上の分散型取引所(DEX)「ドリフト・プロトコル」が4月1日、大規模なハッキング被害を受けた。ブロックチェーン分析企業エリプティックの試算では、被害総額は約2億8,600万ドル(約456億円)にのぼる。
攻撃の主因は管理者秘密鍵の漏洩とみられ、ソラナの正当な機能「durable nonces」を悪用してマルチシグ署名者を欺く高度なソーシャルエンジニアリングが用いられた。攻撃者は盗んだ資産をUSDCに変換後、イーサリアム
ETHへブリッジしてETHに換金する手口を取っている。エリプティックは北朝鮮(DPRK)関連の脅威アクターとの関連を指摘しており、今年追跡した18件目の北朝鮮関連ハッキングになる可能性があるとしている。ドリフトのガバナンストークンDRIFT
DRIFTは0.072ドルから一時0.04ドルを割り込む急落を見せた。
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JPX、暗号資産50%超の企業をTOPIX新規追加から除外へ
JPXは4月3日、暗号資産を主たる資産として保有する企業のTOPIXへの新規追加を当面見送る方針を発表した。日経新聞によると、暗号資産保有が総資産の50%を超える企業が対象となる。既存の構成銘柄には適用されない。
JinaCoinの集計によると、国内ではメタプラネット(3350)が約95%、ANAPホールディングス(3189)が約87%、リミックスポイント(3825)が約65%と、3社が50%を超えている。10月にはTOPIXの初回定期入れ替えが控えており、ビットコイントレジャリー企業の新規組み入れを実質的に閉ざす措置となる。背景には米MSCIの同様の対応があり、5月7日までパブリックコメントを募集している。
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メタプラネット、5,075BTC追加購入──累計約4万枚も含み損は約2,000億円
メタプラネットは今週、5,075BTC
BTCの追加購入を発表し、累計保有量は約40,177BTCに達した。国内1位、世界3位の企業BTC保有規模である。しかし、BTC価格の下落により含み損は約2,000億円規模に膨らんでいる。同社は2026年末までに10万BTC、2027年までに21万BTCの保有を目標に掲げており、買い増し姿勢を崩していない。
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金融庁、暗号資産取引所向けサイバーセキュリティ強化方針を策定
金融庁は4月3日、暗号資産取引所向けのサイバーセキュリティ強化方針を策定した。「自助・共助・公助」の3本柱で構成され、全社へのセルフアセスメント義務化や事務ガイドライン水準の引き上げ、情報共有機関への参加促進、数社を対象にした疑似攻撃テストの実施と演習拡充が盛り込まれている。ドリフト・プロトコルの大型ハッキング直後のタイミングでの発表となった。
その他の注目ニュース
- Block、ビットコイン・フォーセット復活を発表──ジャック・ドーシー氏率いるフィンテック企業Block(ブロック)は、ビットコインを無料配布する「Bitcoin Day」を4月6日から10日にかけて開催すると発表した。総額100万ドル(約1.6億円)相当のBTCを配布する計画だ。フォーセットはビットコイン誕生初期にユーザー獲得のため活用された仕組みで、その復活が注目を集めている。(詳細)
- サークル「cirBTC」発表──USDCを発行するサークルが、ビットコイン連動資産「cirBTC」を発表した。詳細な仕組みについては今後公開される見込みだ。なお、サークルはドリフトハッキングに関連して、攻撃者がUSDCのクロスチェーン転送プロトコルを悪用したことでも注目されており、資金凍結の対応速度を問う声が上がっている。(詳細)
- コインシェアーズ、米ナスダック市場で取引開始──欧州の暗号資産投資会社コインシェアーズが米ナスダック市場で取引を開始した。米国市場への本格参入により、機関投資家のアクセス向上が期待される。(詳細)
- サナエトークン補償基準が公表──サナエトークンの買取価格が1枚0.01331ドルに決定した。補償対象は当初方針から拡大されている。(詳細)
- KLab、2億円分BTC購入──モバイルゲーム開発のKLabが約2億円分のビットコインを購入し、累計保有量は69.6BTCとなった。国内上場企業のBTCトレジャリー戦略の裾野が広がりつつある。(詳細)
- Bitcoin Japan上場廃止リスク浮上──暗号資産関連企業Bitcoin Japanの上場維持に懸念が浮上している。(詳細)
- BTC担保債券にムーディーズが初格付──格付大手ムーディーズがビットコインを担保とした債券に対し初の格付を付与した。伝統的金融における暗号資産の制度的受容が進んでいることを示す動きだ。(詳細)
- Anthropic、バイオAI企業を4億ドル超で買収──Claude開発元のAnthropic(アンソロピック)が、設立8カ月のバイオAI企業を4億ドル(約638億円)超で買収した。AI業界における大型M&Aとして注目されている。(詳細)




