BNBチェーン、総額1億ドル規模の「流動性支援プログラム」第3弾を開始

ヤマダケイスケ
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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CEX上場支援でエコシステム強化

分散型ブロックチェーンエコシステム「BNB Chain(BNBチェーン)」は24日、総額1億ドル規模の「永久流動性支援プログラム」ラウンド3の開始を発表した。本プログラムは、BNBチェーンのネイティブトークンの流動性向上を目的としており、暗号資産(仮想通貨)業界における長期的な価値創出とエコシステムの発展を後押しする。

BNBチェーンは2月18日にラウンド1、3月13日にラウンド2を実施。これまでに合計440万ドルの流動性報酬を提供しており、今回のラウンド3開催はその成功を受けたものだ。本ラウンドは、まずは3ヶ月間の試行期間としてスタートし、将来的には成果に応じて恒久化される可能性もある。

新規上場で最大80万ドルの流動性報酬

本ラウンドでは、BNBチェーンのネイティブトークンが中央集権型取引所(CEX)へ上場することで、トークン発行元のプロジェクトは以下の取引所カテゴリに応じた報酬を獲得できる。

カテゴリ対象取引所要件報酬上限
1Binance, Coinbase, Upbitいずれかの取引所への上場最大50万ドル
2Kraken, Bybit, OKXいずれかの取引所への上場最大25万ドル
3Bitget, MEXC, Gate.io, KuCoin, Crypto.com各取引所への上場ごとに 1万ドルを獲得最大5万ドル

また、プロジェクトは複数の取引所で新規上場を果たすことで累積報酬を獲得することも可能だ。たとえば、「Binance(バイナンス)」に上場済みのトークンが新たに「Coinbase(コインベース)」へ上場した際、追加報酬を受け取れる。全カテゴリーの取引所で上場を達成すれば、最大80万ドルの流動性報酬を得られる仕組みだ。

なお、報酬対象となる上場は、スポット取引であることが条件となっている。

参加基準と不正対策

プロジェクトが今回の流動性支援プログラムに参加するには、以下の基準を満たす必要がある。

  • 100% BNBチェーンのネイティブトークンであること(新規または既存プロジェクト)
  • BscScanでのコントラクト認証、またはセキュリティ監査を受けていること
  • 報酬を申請する時点で、CEXに上場してから48時間以上が経過していること
  • 時価総額が500万ドル以上
  • 保有アドレス数が1万以上(各アドレスが最低100ドル以上保有)
  • 直近7日間の1日平均オンチェーン取引量が100万ドル以上
  • 上位10の外部アカウントが総供給量の10%以下を共同保持し、トークン分布が分散されていること

条件を満たしたプロジェクトはBNBチェーン公式Xで発表され、5日以内に流動性報酬が提供されるという。だが、プロジェクトの不正行為を防ぐため、報酬支給前には3日間の不正報告期間が設けられる。仮に不正が発覚したプロジェクトはその時点で失格。なお、不正の証拠を最初に提出したユーザーには、1万ドル相当のBNBチェーン報酬が支払われる仕組みとなっている。

BNBチェーンはこれまでの流動性支援プログラムを通じて、多くのプロジェクトの成長と市場浸透を支援してきた。今回のラウンド3の実施により、さらなる市場の活性化とエコシステムの発展が期待される。今後、プログラムの進捗や参加プロジェクトの動向に仮想通貨業界からの注目が集まりそうだ。

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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