欧州大手ETP発行会社の21Sharesは11日、暗号資産(仮想通貨)XRP価格に連動する現物型ETF「21Shares XRP ETF(ティッカー:TOXR)」をシカゴ・オプション取引所(Cboe)でローンチしたと発表した。
XRPは時価総額4位、投資家アクセス拡大へ
21Shares XRP ETFは、国際送金などクロスボーダー決済で利用が進むXRPの価格を追跡する現物型ETFである。総経費率(TER)は0.30%で、投資家はトークンを直接保有せずにXRPの値動きに連動した投資が可能となる。
一方でTOXRは、1940年投資会社法に基づき登録されたETFではなく、従来型ETFとは規制枠組みや投資家保護水準が異なる。21Sharesの発表では、高いボラティリティや元本全額を喪失する可能性のリスクが挙げられており、投資がXRPそのものへの直接投資ではない点も強調されている。
XRPは執筆時点(2025年12月12日時点)で時価総額で4番目の暗号資産であり、決済ネットワークは55カ国以上と100超の金融機関を結びつけている。21Sharesは、成長するXRPエコシステムへのアクセスを上場ETFという形で提供する狙いもあるだろう。
最高経営責任者(CEO)のラッセル・バーロウ氏は、本ETFのローンチによって「米国投資家に主要な暗号資産へのアクセスを提供する取り組みを前進させる」と述べた。
約1カ月で5銘柄が上場、市場形成進む
米国のXRP現物ETF市場は、11月13日にカナリー・キャピタルの「Canary XRP ETF(ティッカー:XRPC)」が上場したのを皮切りに他社も相次いで参入し、TOXRは5銘柄目となる。市場全体では12月10日時点で累計純資産が約9億5,000万ドルと、11月13日以来流入を続け、堅調な推移を見せている。
XRP現物ETF市場の拡大が続く中、暗号資産と既存金融の橋渡しとして、TOXRを含む各銘柄がどのような競争と成長を見せるかが注目される。
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